「どのソフトを今年のベストに挙げようか」と考えるのは、この時期の悩みの種でもあり、楽しみでもある。一年を振り返ってみると、“すばらしいソフト”“楽しいソフト”がよくも次々に現れてくるものだとあらためて思う。例えば「ウゴツール」。描いた絵を某テレビ番組風に動かすソフトだが、「ウゴツール」が一本あるだけで絵が生き生きとし、見る者を楽しませてくれる。
さらに、「BrilLauncher」「Launtouch」といった、アイテムの起動方法に特徴を持つランチャも印象に残ったし、バイク便をモチーフにした、“妙にリアルな感覚が楽しい”ゲーム「Rider」は、何回もプレイして楽しませていただいた。SNS「mixi」が大ブレークしたため、mixi関連のソフトが多く登場してきたことも今年の特徴といってよいだろう。
いつも前置きが長くなって恐縮だが、筆者の2005年のベストオンラインソフトは「夜景飛行3D」だ。上空からはもちろん、さまざまな位置からのイルミネーションや夜景をシミュレートするソフトで、デスクトップ上に再現される景色は、まさに“息を飲むほど”に美しい。さまざまなパターンで美しい夜景が展開されてゆくさまには、時を忘れて見入ってしまう。自動でも手動(ユーザ操作)でも楽しめるし、BGMも豊富に用意されている。
デコレートされた樹木や観覧車、夜空に映える高層ビルなどが精緻に描かれているため、リアルな雰囲気を醸し出してはいるが、コンピュータグラフィックでなければ絶対に味わうことのできない世界──「夜景飛行3D」の作り出す世界はそんな感じだ。用意されたステージ数は5。各ステージにはカメラワークの異なる「ツアー」が10ずつあり、計50のツアーを楽しめる。ある程度のスペックのマシンであれば、滑らかなカメラワークを、そうでないマシンでも美しさは堪能できるはずだ(オプションで描画レベルを変更することも可能だ)。
2,000円を超えるシェアウェアだが、試用してみれば、多くの人はその価値に納得していただけるのではないだろうか(作者:KODさんの回し者ではありません、念のため)。「東京ミレナリオ」は残念ながら、2005年の第7回をもって休止するとのことだが、もうひとつの夜のファンタジーを楽しみたい方には「夜景飛行3D」をお勧めしたい。