絵が上手とはいえない筆者だが、楽しく自由に絵が描ける「絵手紙ペイント」を今年のベストオンラインソフトに挙げたい。あまり絵心のない筆者にも簡単に使え、お絵描きに興味を持たせてくれた。筆書き風のタッチは細かな部分にこだわらず、気持ちのまま、勢いのままに絵を描くのにピッタリだ。
4段階から太さが選べる「毛筆」は、ハネやカスレといった効果があるので、外形を大胆に描くのに重宝する。「少々トチっても、それっぽい雰囲気になればよい」と思う筆者のような人もいるだろうし、逆に絵の上手な人ならば、効果をきちんと使いこなせるだろう。
「カスタム水彩ブラシ」も多くの効果がある。滲み効果を適用したり、加算/減算/乗算モードを使ったりもできる。モードによって色が足されたり引かれたりするのだが、細かなことを気にせず、あれこれ試して体感してほしい。加算だと黒い部分に色を足してゆき、減算だと白い部分から色を落してゆく感じになる。そのほかにも白/黒をマスクして10色を使い分けられる「マスク蛍光筆」、テキストを筆先にできる「文字筆」や、「色鉛筆」「エアブラシ」がある。
フリーハンドで外形を描き、色を乗せてゆくだけでも結構見られるものに仕上がるし、いきなり色筆だけで形状を描くのも楽しい。また、トレース機能もあるので外形をそれっぽく作りたい場合には便利だ。参照する画像を開いてマウスでなぞるだけでキャンパスに線が引けるから、オリジナルに沿った線画が作れる。写真からトレースして色をつけていくと、慣れない人でも構図がつかみやすく、スッキリ整った絵ができあがる。筆タッチの彩色に慣れないうちは、写真をそのまま下敷きにして色を重ねていってもよいかと思う。色の塗り方や筆のクセを覚えてくると、ちょっと間に写真が手書きイラスト風に生まれ変わる。
編集機能もいろいろとある。RGBフィルタやボカシ、2階調化、セピア、ランダムといったエフェクトがある。挿し絵を貼り付ける機能もあり、手書きの参照用に仮置きしたり、小さいパーツをいくつか作って散らすような使い方もできる
年賀状用とまで気張らなくとも、年末年始のお休みにのんびりとお絵描きをしてみるというのはいかがだろうか?
絵手紙ペイント 0.1.1.0 毛筆&カスタム水彩ブラシで描けるペイントソフト (986K) |