ソフトを開発しようと思った動機、背景
「紅蜘蛛」シリーズを完結させ、主人公の「越児」の業に決着をつけるための作品です。音楽をお願いしている塩生康範さん・中島享生さんと知り合うきっかけになった「エストポリス伝記」シリーズはやはり全三部作の予定でしたが、完結作の「3」はリリースされないままとなっています。「紅蜘蛛」シリーズはその代わりとして完結させました。開発中に苦労した点
今作ではタイトル曲に加え、各ルートのテーマとなる曲をあわせて全7曲を塩生さんにお願いしたのですが、作ったことのない作風の曲もオーダーしたため、かなり悩み苦しまれたようです。当初の締め切りを2ヵ月過ぎた時点で2曲しか完成していなくて、一度はその2曲のみの構成に変更することも覚悟しました。
また、今作のストーリーは6本の別々の映画の脚本を考えるようなもので、しかも「1」の各ルートの差分と整合性を取りつつ、全体として話を繋げてゆく必要があったので、「どのルートでは何が起こったのか」という構成チェックをするのが大変でした。
プレイヤーにお勧めしたい点
本作は、第一作目で分岐した六つのパラレルワールドの各々の続きという位置付けの、六つの物語で構成されています。個々のストーリーはまったく異なるものですが、時系列的には緩やかに繋がっていて、前のルートで起こったことはそれに似たようなことがそのルートでも起こっているという前提で編まれています。最終ルートとなる「永孝編」では前5ルート、そしてこれまでのシリーズ過去作で語られたすべての伏線が回収される作りとなっていますので、旧作を読んでくださった方は、圧倒的なカタルシスを得られることと思います。
今後の予定
「紅蜘蛛」シリーズ関連作品としては、有償のプレミアム版の特典として短編を追加するほか、フルボイス版の制作を進めています。また、「紅蜘蛛クロニクル」という設定資料集もPDFの形で頒布する予定です。ノベルゲームとしての次回作についてはまだ何も決まっていません。ですが、舞台が香港なのは変わらず、想定キャストに韓国の俳優も加わるという形になると思われます。
最後に、「紅蜘蛛3」公式サイト(http://www.rpgdl.org/rsl3/)では感想を随時受付中です。好きなキャラ・シナリオのアンケートもとっていますので、ぜひ、ご参加ください。できるだけ多くの方に読んでいただきたい作品ですので、気に入られた方はSNS等でご紹介いただけると幸いです。
(studio wasp)