ソフトを開発しようと思った動機、背景
「Shade」の歴史は30年前、「Shade」の生みの親である時枝敏也がフライトシミュレーションゲーム「立体版遊撃王」の開発を行う際に、3D CGを表現するエディタはないものかと悩みに悩んだ結果、自らの手でモデラーの開発はじめたことにはじまります。このツールは非常に出来がよく、高品質なレイトレーサーを搭載していたため、3D CGソフトウェアとして発売されました。これが初代の「Shade」です。それから30年間に「Shade」の代名詞である「自由曲面」モデリングなど、先進の機能を次々に搭載してゆきました。「テライユキ」の登場によりデジタル美少女ブームを生み出すなど、現在に至るまで進化を続けています。
最新の「Shade 3D ver.15.1」では、いままでの3Dモデリング、レンダリング、アニメーションといったCGの基本機能に加え、いま注目の3Dプリント関連機能の充実を図っていることが大きな特徴です。
開発中に苦労した点
「Shade 3D」は、常に最新のプラットフォームやテクノロジーにすばやくキャッチアップしています。そのために過去のコードを見直し、ゼロから書き直すこともあります。近年は3Dプリント関係の需要も大きく、形状の検証と修正のための研究開発にも力を入れています。レンダリング機能は品質とスピードをともに向上させる必要があり、日夜パフォーマンスのチェックとコードの改善・最適化に努めています。
ユーザにお勧めする使い方
3Dグラフィックスに興味がある方、はじめたいけれどどうしたらいいかわからない方には、3D CG制作のあらゆる要素が詰まったオールインワンのソリューションである、この「Shade 3D」からはじめるとよいでしょう。日本語による情報やチュートリアル、ガイドブックなども充実しており、習得に不安を感じることはありません。
値ごろで高機能なツールを探している中上級のグラフィックユーザの方の選択肢としても「Shade 3D」はオススメです。充実したファイル入出力により、ほかのグラフィックツールとの連携も容易で、過去のデータの引き継ぎや活用もスムーズです。
3Dプリントでものづくりをはじめた方の中には、なかなか形状のエラーが解消できなくて苦労している人も多いと思います。「Shade 3D」を使えば、形状の作成から検証と修正、印刷データ出力までの一連の作業をすべて「Shade 3D」内で行うことができます。
今後のバージョンアップ予定
今後のバージョンアップでも、ユーザからの要望やテクノロジーの進歩を踏まえつつ、モデリング、レンダリングからアニメーションまで、3Dグラフィックスの基本機能の向上を全方位に進めてゆきます。また、3Dプリント機能の強化をさらに図り、みんなの「ものづくり」のためのツールを実現してゆきます。
(株式会社Shade3D 取締役兼最高技術責任者・王 建明(Sunny Wong))