ソフトを開発しようと思った動機、背景
自分はもともとゲームクリエイター志望で、小学生の頃なども「ツクール2000」を用いてゲーム制作をしていたのですが、中学入学以降は何も作れずにいて、不満を抱いていたこともあり、中2の頃からいろいろと画策していたのですが、すべて失敗。高1の冬になり、やっと部活でゲーム制作の機会を得ることができました。当初はオーソドックスな短編RPGを構想していたのですが、世界観がいつの間にか膨れ上がり、結果として結構な長編となってしまいました。魔王やら何やらの用語に陳腐さを感じたのであれば、それは開発当初の“オーソドックスさ”の名残かもしれません。
(ばじる。)
高校の部活でゲーム制作の企画ができた際に、シナリオ担当として参加させていただきました。もともと小説を書いており、ゲームの制作にも興味を抱き、手を出そうとしていたところでしたので、声を掛けていただいたときは、とてもうれしかったです。
(白莉痢榎)
開発中に苦労した点
まず、はじめての集団制作ということで、部員の指揮を執るのに相当苦労しました。頼んでも仕事をしてくれないといったこともめずらしくなく、マテリアル等に関しては一部、間に合わなかったものもあります。
ゲーム制作自体についても、自分以外に「ツクール」を扱える人材がいなかったために、部活だけでなく帰宅後、毎日パソコンと向かい合って作業する日がほとんどでした。もう少し規模やキャパシティなどを考えておけばよかったと痛感しております。
次に苦労したのが「ツクールVX」の制約でした。スクリプトの競合、エラーなどの対処にも苦労させられましたが、何よりも記憶に残っているのがマップ制作でしょうか。もともと「VX」が長編制作に向いたツールではなかったがために、マップチップの制約にかなり苦労させられました。
また、シナリオのプロット制作に関しても、協議に相当時間がかかったりと、ほかにも苦労は尽きませんでした。
とりあえず“開発中に苦労した点”という意味では、挙げていくと本当にキリがないので、この辺にしておきます。
(ばじる。)
物語のおおまかな流れは、ばじるさんが考案してくださったので、私は主に細かい内容と台詞の制作をさせていただき、何人かキャラクタデザインもさせていただきました。普段書いていた小説とは異なり、シナリオには地の文がなくて、台詞のみで表現しなければならなかったことや、長編作品としてシナリオが全体的に長いことなど、小説とゲームシナリオの勝手の違いに苦労しました。シナリオ面でばじるさんにたくさん迷惑をかけてしまいましたが、ばじるさんの協力もあり、なんとか完成することができました。感謝しています。
(白莉痢榎)
ユーザにお勧めする使い方
本作には大量の実験要素が含まれております。例えば、キャラクタの台詞一つ取ってみても、そこには何らかの意図が含まれている可能性がありますし、NPCの会話、街やダンジョンの構成と謎解き、イベントの演出やBGMの使い方、シナリオの構成、バトル難易度など、枚挙に暇がありません。それら一つひとつに対して何らかの感想を述べろなどとは言いませんし、そもそも言えませんが、そうした実験要素が成功したのか失敗したのか、詰まるところ、ほかゲームとの差異化や比較をしてみたときにどうなのかといった感想をいただければ幸いです。また、自分なりにメッセージを仕込んだ個所もあるので、その部分あるいはゲーム全体に対して何らかの考察なども大歓迎です。
しかしながら、ゲームの立脚点として見たとき、“いかに多くの人に楽しんでもらえるか”といったことが中核命題となると思っていますゆえ、自分個人として最もユーザにお勧めする使い方というのであれば、ただただ“最後まで楽しんでプレイしてください”と思うばかりであります。
(ばじる。)
シナリオ担当であったので、シナリオに関することばかりでありますが。序盤だけではわからない伏線も多く、終盤でようやく判明する事実もあります。長編であるため全体的に長いですが、読みごたえがあると思いますし、どこか一点を見ていただくよりは、最後まで物語を見ていただければいいな、と思いました。今作はゲームシナリオとしては処女作になり、いろいろ試行錯誤を重ねてきましたので、少しでも多くの方に最後まで楽しんでプレイしていただければ幸いです。
(白莉痢榎)
今後のバージョンアップ予定
ゲームのクォリティに納得がいかず、そもそものリメイクを検討した時期もありましたが、いまのところ特にその予定はありません。一部バグなども完全になくなったとは言い切れないので、修正パッチについては随時、サイトなどのチェックをお願いします。
また、本作とは関係のない余談になりますが、blogの某記事に「ゲーム制作」自体を放棄するような書き方をしてしまいましたが、自分の脳内にはいくつか作品の構想が存在し、それらの放棄に踏ん切りがつけられない以上、少しばかりブランクを空けて、また復帰するかもしれません、とは言っておきます。
(ばじる。)
(ばじる。)