クエストクリアタイプの長編ファンタジーRPG。限りあるエネルギーを巡る、人間と魔族との熾烈な争いが描かれる。プレイ時間は15時間から20時間程度。自分探しの旅のはずが、国を救うために王女様と冒険を繰り広げることに
「Apocrypha of Atelier」は、「アトモス」と呼ばれるエネルギーが人々の生活において重要な役割を担っている世界「アラム」を舞台にした冒険ファンタジーRPG。アラムは、北西の「イオド大陸」、南の「バイアティス大陸」、北東の「ダオロス大陸」の三大陸で形成され、大地から強力なアトモスが溢れる「ストリームスポット」と呼ばれる地点が8ヵ所存在した。人間は、アトモスのおかげで急速に発展したが、あるとき「魔族」と名乗る者たちが現れ、アトモスの利権は自分たちのものであると主張する。ここから人間と魔族との間に対立が生まれはじめた……。
ゲームの主人公は、ダオロス大陸に位置する複合君主制国家「オデュッセイア共和国」で暮らす18歳の青年剣士「ルミナス=クレイハート」。名家に生まれ、生活には不自由していなかったルミナスだが、ある日、自立するために家出同然で家を飛び出す。オデュッセイアの首都にある王立学院に通う法術師の少女「シャロン=アスペルマイヤー」の助けを得て、首都にたどり着いたルミナスは、ひとまず宿屋で休むことに。しかし、夜になった途端、首都は魔族の襲撃を受けてしまう。魔族と戦いながら、オデュッセイア城内へと向かったルミナスとシャロンは、そこで怪しげな魔族に出会う。死闘の末になんとか勝つことはできたが、王女は連れ去られてしまった。
落ち込む二人の前に、突然黒髪の少女が現れる。少女の名は「エウレッタ=イスカリオテ=オデュッセイア」。オデュッセイア王家に養子として迎え入れられた少女――すなわち王女だった。しかし、王女は先ほど魔族によって連れ去られたはずだ。混乱するルミナスとシャロンに、エウレッタは姿を消すことができる薬品「ピュシス薬」と、魔力によって擬似的な人格と生命を与えられた「魔道人形」を使って、魔族の目を欺いたと説明。さらにエウレッタは、ルミナスとシャロンに「魔族に対抗できる力を得るため、一緒にストリームスポットを巡る旅をしてほしい」と持ちかける。ルミナスは、渋るシャロンを説得して、旅に同行することになり、まずはダオロス大陸に2ヵ所あるストリームスポットのひとつ「グレア樹海」へと向かう……。
待ったなしのアクティブタイムバトルで、テンポのよい戦闘を楽しめる
戦闘は(基本的に)ランダムエンカウント形式で、フロントビューのアクティブタイムバトルが採用されている。敵との戦闘がはじまって戦闘画面に移ると、味方キャラクタの顔グラフィックの左上に、オレンジ色の「ATBゲージ」が表示される。ATBゲージはキャラクタの行動順が回ってくるまでの時間を表し、MAXまでたまってゲージの色がイエローに変化すると、攻撃などの行動に移ることができる。戦闘中に選べる行動は「物理攻撃」「スキル」「防御」「アイテム」「逃走」の5種類。
バトルにはターンの区切りがなく、時間が流れることで戦闘も進む。攻撃するか、防御に回るか、アイテムを使うか、次の行動を考えているうちに敵がどんどん攻撃してくるため、バトルではすばやい判断力が必要。ただし、スキルコマンドや使用するアイテムを選ぶ最中は時間が経過しない。戦況が不利になった場合は、スキルやアイテムウィンドウを開き、どのように戦うかを考えるのも戦略のひとつだ。
戦闘では、各キャラクタに特有の技「スキル」が重要。スキルは、TP(テクニカルポイント)を消費して使用する特殊技能のこと。メニュー画面からキャラクタごとにセットすることで、スキルを使えるようになる。戦闘で使用できるスキルは、1キャラにつき四つまで。各フィールドに出現する敵の特徴に合わせてスキルを変えると、効率的に敵を倒すことができる。
「Apocrypha of Atelier」には「火」「水」「風」「土」「光」「闇」の6種類の基本属性があり、基本属性を持つスキルが数多く存在する。属性スキルは、敵モンスターと戦うときに有効。例えば、火に弱い獣系の敵には火属性の攻撃を、光に弱い悪魔系の敵には光属性の攻撃を行うと、戦闘を有利に進めることができる。ただし、特に弱点のない人型モンスターや、物理攻撃がまったく効かないスライムなどの敵が存在するほか、火攻撃が効かない海獣や土攻撃が効かない鳥など、耐性を持つ敵もいる。戦う相手の属性には細心の注意を払おう。