既存のHTMLファイルをそのままスクリーンセーバ化することができるWindows用のモジュールファイル。自分のパソコンに保存しているHTMLファイルだけでなく、ネットワーク上のファイルも指定できるので、Webページをそっくりスクリーンセーバとして表示できる。「ハイパーテキストスクリーンセーバー」を利用するには、システムフォルダにインストール後、コントロールパネルの「画面のプロパティ」で、表示したいHTMLファイルを選ぶだけでよい。HTMLファイルそのものはシステムフォルダに置く必要はない。HTMLファイルの登録は、パソコン内やローカルネットワーク上にあるファイルであれば、ドラッグ&ドロップで簡単に行える。また、ネットワークコンピュータ上にあるファイルは「¥¥コンピュータ名¥フォルダ名¥ファイル名」のようにUNC名で指定できるし、インターネット上のWebページも「http://〜」という書式で普通にURLを指定すれば、登録される。
表示はフルスクリーンで行われ、ウィンドウ枠やメニュー、ツールバーのようなWebブラウザのコンポーネント類は基本的に表示されない。ただし(通常、ブラウザで見るときに)同時にポップアップウィンドウを開くようなページを指定した場合は、ポップアップウィンドウも表示される。
モジュールの動作オプションは、HTMLファイルの選択と画面上で表示位置を調整するためのマージン設定(X軸/Y軸)のみ。スクリーンセーバとはいっても、画面上で実際に文字や画像を動かすにはHTMLファイル側での記述が必要。動きのパターンを「ハイパーテキストスクリーンセーバー」側のパラメータで変更するといった形式ではないが、「スクリーンセーバモジュールを作る技術はなくても、アニメーションGIFやDynamicHTMLなら扱える」というユーザであれば、「ハイパーテキストスクリーンセーバー」を利用することで、動きのあるスクリーンセーバーを作ることも可能だ。
FlashアニメーションやWebカメラの画像などももちろん表示可能なので、幾何学パターンのようなオーソドックスなものとは一味違う、ムービー的なスクリーンセーバを堪能できる。プログラミングの技術や開発環境がないユーザでも楽しめる気軽さはオススメ。手持ちのHTMLファイルを流用して、店頭ディスプレイなどに応用してみるのもおもしろそうだ。
(福住 護)