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柔軟な発想と豊かなサービス精神から生まれた「パズルゲーム」の魅力 多くの人に支持され、育てられた 「さめがめファミリ」 (Windows & Macintosh) |
「ルールがシンプルで分かりやすい」ことが、熱中できるパズルゲームの共通点だと書きましたが、このルールのシンプルさは、同時に「親しみやすく、長く遊ばれる」ための条件ともなります。これのよい例は、「さめがめ」および「さめがめファミリ」と呼ばれる作品群でしょう。
「さめがめ」のルールもまたシンプルです。縦横に同種の駒が隣り合っていれば、それを指定して消すことができます。駒が消えると、その上に乗っかっていた駒は落ちてきます。縦の列がすべて消えれば、その列は詰められます。消せるものがなくなるか、すべて消し終われば終了です。まとめてたくさん消せれば、より多くの得点が得られ、またすべて消せば、ボーナス得点がつきます。 このパズルは雑誌への投稿作品として発表されたものが原型になっていますが、当初はシンプルなルールであると同時に、駒も単に色がついただけのブロックという、見た目にもとてもシンプルなものでした。けれど、それを見た別の人が少し改良し、またさらに別の人がアイデアを出し、といった具合に少しずつ変化していき、今では40種類以上のバリエーションがある、一大「さめがめ」ファミリを形成しています。 バリエーションの中には、さまざまな機種やOSに対応したバージョンがあることのほかに、駒のデザインを自由に交換できる「さめがめ」(Windows 3.1)や、必ずすべての駒を消すことができるような初期配置も選択でき、英語版も用意されている「まきがめ」(Macintosh)、アニメーション効果を加えることによって、より楽しい表情が楽しめるようになった「3Dさめがめ」(Windows 3.1)、そしてアニメーションパターンを増やし、駒をスクリーンセーバとして再利用できるなど、アイデアが今も膨らみ続けている「Pusame」(Windows 95/3.1)などが存在します。さらには、たくさんのユーザによって膨大な数の駒データも作成されており、「さめがめ」ファミリの作成に関わった人の数は、なんとトータルで200人以上にも上ります。 これほどまでにファミリが広がったのはなぜなのでしょう。それは一言で言うなら、「プレイするにあたっての簡単さ」と「パーフェクトにクリアすることの難しさ」との間に、「プレイヤーの判断によって、いくつにも局面が変化していくする自由さ」が大きく広がっていたからだろう、と思います。その自由さには、「クリアしなくてもいい」という自由さも含まれています。自分なりに目標を設定して、それに合わせて楽しめるからこそ、繰り返し繰り返し楽しめるパズルとして、多くのファンを獲得しているのでしょう。これは、「テトリス」や「上海」など、ヒットしたパソコン系パズルゲームの多くに該当することでもあります。 なお、「さめがめファミリ」は駒データも含め、Vectorでは次のページに収録されています。 ●Windows 95用はここ ●Windows 3.1用はここ ●Macintosh用(まきがめ)はここ |
●まきがめ 1.74(Macintosh) ●ぷーさめ32 0.95(Windows 95) 16ビット版の「ぷーさめ 1.53」もある |
※ この記事は '97年9月12日 に公開されたものです。 (c) 1997 Vector Inc. |