タブ切り替え式のファイル管理ソフト。複数のフォルダを同時に開き、アクティブなフォルダをタブで切り替えることができる。タブの部分を除くと、外見や画面構成はエクスプローラに似ており、フォルダ/ファイルの移動やコピーをドラッグ&ドロップで行うといった基本的な操作法もエクスプローラと同様だ。
ただし、「X-Finder」では、タブへのドラッグ&ドロップでも移動やコピーを行える。移動/コピー元のフォルダと移動/コピー先のフォルダを開いて内容を確認した上で、タブへのドラッグ&ドロップですばやく実行できるなど、エクスプローラに対して使い勝手は格段に向上している。
フォルダツリーの表示/非表示を切り替えたり(インストール直後は非表示で起動する)、ウィンドウを分割表示できることも特徴。分割は上下/左右どちらでも行うことができるようになっており、分割したウィンドウにそれぞれ複数のフォルダを開くことも可能で、複雑なファイル操作も行える。
「X-Finder」の面白いところは、TXTやHTML、画像ファイルなどを、タブやウィンドウとして開ける点。これらのファイルは新しいタブやウィンドウで開けるほか、分割ウィンドウで開くこともできる。もちろん内蔵ビューアや関連付けしたソフトで開くことも可能だ。
ランチャ機能も搭載する。数字キーにドライブ移動などのコマンドやアプリケーションの起動を割り当てたり、【Shift】/【Ctrl】キー、ファンクションキーなどにメニューを割り当てることができる。よく使うフォルダを「お気に入り」に登録して、簡単に開けるようにすることも可能だ。豊富に用意されているビルトインコマンドには、規定コマンドを作るものまである。
一見すると「タブ切り替えやウィンドウ分割のできるエクスプローラ」といった印象だが、実際は非常に高度な機能を備えている。設定などにややクセがあることもあり、すべての機能を使いこなせるのは上級者に限られるかもしれない。しかし、「タブ切り替えやウィンドウ分割のできるエクスプローラ」というだけでもたいへん便利なもの。すべての機能を使いこなす必要はなく、ユーザにとって必要な機能だけを使えばよい。多くの人に試してみてほしいソフトだ。