「りんご」のロゴと「明日、どこ行く?」のスローガンでおなじみ、昭文社の発売する、機能満載のインストール型地図ソフト。初版が発売されたのが2000年だそうなので、早17年。2017年に「18」が発売されたのだから、毎年一回のバージョンアップだとすると、ちょうど計算が合う(筆者の推測です)。Googleマップをはじめとしたオンライン型の地図サービスがいくつも登場する中、息の長いソフトだ。その間、スマホ連携なども抜かりなく行っている。「スーパーマップル・デジタル DL 広域日本システム」は“地図を活用する基本アプリケーション”という位置付けなので、必要な範囲の地図データを合わせて購入する使い方が一般的だろう。本体の価格は2,160円(税込)。別途、購入できる地図データは「北海道」「東北1」「同2」「関東1」「同2」「甲信越」など、計14種類があり、1本1,080円(税込)となっている。
インストール型なので描画はスムーズ。検索結果もすばやく表示され、使っていてストレスを感じることはない。さまざまな地図スタイルを選択できる点もありがたいし、データ取り込みや出力、プランニング機能、カスタム情報の表示機能なども便利だ。
新バージョン「18」の目玉は、ルートプラン作成時に、高速道路上のサービスエリア、パーキングエリアを経由地として設定できるようになったこと。例えば、東京・新宿から名古屋駅に行くプランを作成する場合、経由地を指定しなければ、首都高、東名、新東名、伊勢湾岸……というルートが作成されるが、「甲州レッドポーク味噌カツ丼を食べるために、双葉SAに寄ってから名古屋に行きたい」と、双葉SA(下り)を経由地に設定すると、首都高から中央自動車道に入り、小牧で東名→名古屋高速道……というルートになる。距離にして32km、シミュレーション上の時間では24分余計にかかることになるが、道中に楽しみがひとつ増えることを考えれば、このルートは全然「アリ」だ。
基本的なインタフェースは前バージョンと大きく変わるところはなく、使いやすさはそのまま。趣味に、レジャーに、ビジネスにと幅広く使えること、ストレスを感じさせず、スムーズに動作すること、そして価格を考えれば──特に比較的、地図(ソフト)をよく活用される方であれば──買ってソンはない一本だと思う。
(スマホアプリの情報表示機能が充実した、ということも目玉のひとつだが、本体ソフトの話ではないので、ここでは割愛させていただく)。
(津布久 樹)