特定のファイルをバックアップしたり、フォルダに振り分けたりするような、定型的な作業に適したファイル操作ソフト。リストには複数の設定を登録することができ、さらに対象ファイルの指定にはワイルドカードが使えるため、一括でのコピーや移動を手軽に行える。リストに登録した操作は上から順に実行されるので、「まず、不要なファイルを削除しておいてから、ファイルの種類ごとにフォルダを振り分けてゆく」といった使い方も可能。ある意味、簡易バッチ処理ソフトといってもよい。自動実行機能との組み合わせは、毎日のバックアップコピーといった定型的なファイル管理にうってつけだ。
欲をいうと、移動先に同名ファイルがあったときのリネーム時の書式や、コピー時に付加されるタイムスタンプの書式が固定なので、これがカスタマイズできるようになれば、さらに使い勝手がよくなるのではないだろうか。また、現在の仕様ではサブフォルダ内のファイルは対象外となるので、それも含めて処理できるようなオプションがあってもよいかもしれない。
使い方は簡単で、概ねわかりやすいが、リストに登録した処理の削除方法だけは注意が必要。一番左のカラムをクリックし、行全体を選択しておいて【Delete】キーを押せば削除となるのだが、これはReadme.txtを読まないとわからない。いったんわかってしまえば、なんということはないのだが、コンテキスト(右クリック)メニューから削除できるようにしたり、あるいはチップヘルプにガイドが表示されたりすれば、さらにわかりやすくなると思う。
(福住 護)