「Polarr Photo Editor」は、さまざまなプラットフォーム用のものが用意されているが、今回ご紹介したのはWindows 10用のWindowsストアアプリ。当然、ユーザインタフェースもストアアプリ風で、スマートフォンやタブレットで写真を加工したことがある方にはおなじみのスタイル。パレット上に並ぶサムネイルで確認しながらフィルタを選択できるので、スマートフォンで写真の色合いを選ぶのと同じ感覚で、誰でも簡単に扱える。一方、「調整」パラメータを駆使すれば、明るさやコントラストはもちろん、色相やトーンカーブの調整、レンズの収差やパースペクティブの補正など、かなり本格的な修正を行うことが可能。pixel単位での編集やゴミの除去、修復といった意味でのレタッチ機能は備えていないものの、写真全体をきれいに加工できるアプリとしてはかなり強力なものだ。
Free版の制限という点では、テキストツールはあくまでオマケと考えておいた方がよいだろう。というのも、色や透明度といったオプションを使用できないので、写真そのものの加工クォリティに比べると、かなりもの足りなく思えるからだ。
そのほかにもノイズ除去やマスク関係のツール、バッチエクスポートといった機能が有償版「Pro」限定となる。フィルタは、有償版では「Mクラシックフィルム」「ヴィンテージフィルム」「赤外線フィルム」「黄金時代」「ディケイ」「アドベンチャー」「フード」「スキン、雰囲気」「日本」「クリア」「曲線」といったグループも利用できるようになる。
日本語化がちょっとこなれていないところはあるが、一度理解してしまえば、操作に支障が出るほどではない。ただし、せっかくのガイド機能も、筆者には意味不明な部分もあった。レタッチソフトにある程度なれた方なら意味を推測することもできるだろうが、もう少しわかりやすくなればと思う次第だ。
(福住 護)