バージョンアップを重ねて、ますます使いやすくなった“定番”仮想化ソフト。新バージョン「12」では、 起動時のモードが「Coherence(コヒーレンス)」になった。「動作がさらに安定した」というメーカーの自信の表れだろう。この種のソフトを「ちょっとハードルが高いのでは」と感じる方もいるかもしれないが、インストールはゲストOSを選ぶだけ。必要なドライバ(ビデオ、オーディオ、キーボードやマウス、ネットワークなど)は、自動的に調達されて組み込まれる。ユーザは特別な知識も操作も必要なく、Macで使っている環境をそのままゲストOSで利用することが可能。各OSのインストーラが起動したあとの流れは、通常の導入時と同じで、アクティベートやアカウント登録なども「Parallelsウィザード」上でそのまま行える。
おもしろいのは、ゲストOSとしてMac OS X(10.5以降)をインストールできること。「以前のバージョンのみで動作するアプリケーションを一時的に使いたい」ようなときに重宝しそうだ。
筆者は古いMac mini(Mid 2011)で試用したが、動作速度に特に不満は感じなかった。MacユーザでWindowsソフトを使う必要がある方は、ぜひ一度試してみていただきたい。
(坂下 凡平)