学校や塾などでは、生徒一人ひとりにパソコンを割り当て、生徒の学習状態を教師のパソコンから一括で監視するといったことが行われる。「今、何してる?」は、コントローラからクライアントを操作できるリモートコントロールソフトだが、教育現場における利用を強く意識しているのが特徴といえる。その象徴ともいえるのが、複数の画面を一括表示できる「マルチ画面監視」機能。生徒全員のパソコンが同じ画面を表示しているはずの状態で、一人でも異なる画面が表示されていれば、すぐさまそれを見て取れる。画面は各クライアントが順番に更新されるため、コントローラ側のネットワーク負荷も高くない。
クライアント側の電源ON/OFF、利用制限時間帯の指定、IEのキャッシュクリアなどの機能も、教育現場ならではの機能だろう。これらも、ほかのリモートコントロールソフトあるいはユーティリティと組み合わせればできないこともないかもしれないが、一本のソフトで実現しているのは、ほかに類を見ない。
ただ「学校や塾などに最適」とはいえ、決して「学校や塾専用」というわけではない。複数台のパソコンの画面を一括監視するのは、別に教育用に限らずとも、多数のパソコンを管理しなければならない人にとっては、しばしば発生し得ること。電源のON/OFFや特定コマンドの実行もまたしかり。複数台のパソコンがあれば、こうしたソフトが活躍する機会はいくらでも発生する。
長期にわたって開発されてきたソフトだけあり、機能も充実しており、安定性もある。本来の用途はもとより、さまざまな目的に使用できるリモートコントロールソフトだ。
(天野 司)