ソフトを開発しようと思った動機、背景
2001年に初版をリリースし、マイナーも含めると32回のバージョンアップを経て、現在に至っています。当時は学校や企業などにおいてパソコンのネットワーク接続が急速に普及しはじめた時期で、管理者にとって個々のパソコン管理が負担になりつつありました。パソコンの管理業務に従事していた小生は、同じ設定作業をパソコンの台数分、繰り返し行ったり、利用者からの簡単な操作上の質問にもわざわざ出向いて対応したりと、非効率的な作業の連続でした。
こうした状況を改善するためにはネットワークを利用した総合的な管理ツールが必要と考え、「今、何してる?」を開発しました。当初は文教関係のユーザにのみ無償で提供しておりましたが、口コミやパソコン雑誌などで広がったため、オンラインソフトとしてリリースさせていただくこととなりました。
開発中に苦労した点
ネットワークアプリケーションとしては、多様化し変化するネットワーク環境に対応することが求められます。有線LAN、無線LANをはじめ、モバイル端末を利用したVPN環境でご利用いただくユーザも増えてきております。ネットワーク性能の大きく異なる環境下でも、できる限り安定した動作が得られるよう、通信の自動調整機能を組み込むなどの工夫を行っています。
また、近年ますます重要性を増すセキュリティ面に関しても、ポリシーに配慮した設計・開発を行っております。技術的には提供可能な機能でも、セキュリティの観点から好ましくないものは搭載しない方針にしています。
ユーザにお勧めする使い方
マニュアルに記載されてないTIPSをひとつご披露します(プレゼント)。「コマンドの送信」機能を利用してプログラムを起動すると、ログオンしているユーザの権限で実行されます。パラメータ欄に“ /SYSTEM”と入力して送信すると、SYSTEM権限でプログラムを実行することができます(“/”の前に半角スペースを入れてください)。パラメータの記述が必要な場合は、パラメータ文字列の最後に“ /SYSTEM”を付加してください。対話型処理には利用できませんが、コマンドプロンプトの各種コマンドを利用したシステムの変更処理などが可能になります。強力な権限を持つことになりますので、適切なご利用をお願いします。
今後のバージョンアップ予定
モバイル端末との連携機能を検討しています。外出先から各クライアントの利用状況を確認したり、クライアントに問題が発生した場合などに管理者に通報したりする機能の搭載を計画しております。
「今、何してる?」は、ユーザに育てられたアプリケーションであるといえます。多くのユーザからさまざまなご意見やご要望をいただき、それを具現化したものが現在の仕様となっております。今後もこの方針は変わらず、いただいたご要望を可能な限り、作品に反映してまいりたいと存じます。
(大泉 真一)