ハードディスク全体やパーティションをまるごとほかのディスクにコピーするソフトは、パソコンをある程度の期間使い込んでいれば、ぜひともほしくなるもの。例えばデスクトップパソコンであれば、そろそろ空き容量が不安になってきたディスクをほかの大容量のディスクにコピーしてそのまま使うなど。あるいはノートパソコンであれば、内蔵の2.5インチハードディスクをSSDに丸ごとコピーして高速化を図るなど。いずれの場合も、ディスクコピーユーティリティと、ハードディスクを交換できるだけの知識があれば、手軽にできるパソコンのパワーアップだ。実際、シンプルなディスクコピーユーティリティやパーティションコピーユーティリティであれば、無料で手に入るオンラインソフトも多い。ただ、こうしたソフトの大半には、実はある弱みがある。昨今、急速に増えてきた2TB超のハードディスクに対応していないのだ。
これまでのパソコンではさまざまな理由から、制限なく使えるハードディスクの容量は2TBが上限となっている。2TBを超えるディスクを使いたいと思えば、Windowsでは64bit版が必要だし、さらにそのディスクから起動しようと思うと、BIOSに「UEFI」という新しい方式に対応したものが必要になる。
しかし最近では、2TBを超えるディスクはもちろん、UEFI対応のパソコンも増えてきた。Windowsも64bit対応が進んでいる。つまり、2TB以上のディスクを問題なく使える環境が増えてきている。
「DriveClone 10 Workstation」には、さまざまな特徴はあるが、2TBを超える環境、すなわち64bit OSやGPTパーティション、UEFIいずれにも対応する。これまでのディスクユーティリティに多かった「GPTを除く」といった制限がない。いち早く最新の環境を使っている人にとっては、非常に魅力のあるソフトだろう。
(天野 司)