人里離れ、“霧と潮の香りに囲まれた”奇妙な学園を舞台にしたダークファンタジーノベル。閉ざされた学園を舞台に、血生臭く幻想的な物語が綴られる
「永遠のメルディラージェ」は、「妹を探すために、とある学園に転入した主人公が、地下で眠る人魚の伝説に巻き込まれてゆく」という設定のダークファンタジーノベル。「ほんとうの物語」シリーズの第二弾で、第一弾「リズベルルの魔」もあわせてクリアすることで、ダブルクリア特典の新シナリオを楽しむことができる。
舞台は、鬱蒼と茂った木々と霧に隠されるように建つ「メイリュウ学園」。主人公「ルナ」は、学園への編入を許可されてやって来た。海に隣接した学園は、廊下の一面が硝子張りで、向かい側には魚が泳ぐ、まるで水族館のような造り。周囲に何もない代わりに、敷地内には映画館まであるという広大さだ。
幼なじみの「ハルカ」に案内されて学園内を歩いていたルナは、女生徒のひとり「クゥラ」から、学園に伝わる「地下で眠る人魚の伝説」を聞かされる。伝説によれば、学園には「静謐なる人魚・メルディラージェ」がおり、学園で泳ぐ魚の中に隠れてどこかで歌っている。人魚を探し出し、傍らに封印された「サニド」の銀鍵で体を貫くことができた者は永遠の力を得ることができる……という。学園の者はみな、人魚の力を狙っている。学園にやって来たルナの目的は果たして成就されるのだろうか……。
悩みや苦しみを抱えた少年少女がさまざまな理由でルナと関わってゆく
「伊吹芽(いぶきめ)ルナ」は、主人公の男子学生。メイリュウ学園には妹を探し出すためにやって来た。だが、幼なじみのハルカは、妹がこの学園にいることは認めつつも、会ってはいないという……。
「永倉ハルカ」は、ルナと幼なじみの男子学生。昔はルナやその妹と三人でなかよく遊んでいた。生徒会の一員で、学園の秘密を知る。
「冬樹ドミオン」は、学園の生徒会長を務める男子学生。いろいろと不審な行動を取ることが多い。
「森園クゥラ」は、ルナたちの隣のクラスの明るい笑顔の少女。真っ先にルナに声をかけ、学園の秘密を伝えた。親友「リリシェ」との永遠を手に入れるため、人魚の力を手に入れようとしている。
「花咲リリシェ」は、クゥラと親友の人見知りな少女。人の立ち寄らない美術塔でクゥラと二人きりの時間を過ごすのが好き。
「七識ノエル」は、中央図書館で一人ピアノを弾く少女。ノエルが弾く人魚の歌の旋律を聴いたことで、ルナと知り合いになる。
「時祭ディラ」は、ルナの部屋とハルカの部屋に挟まれた部屋に住む少女。ルナとハルカの間にある溝を埋めてくれる存在で、知り合ってからは三人で一緒に行動することが多くなってゆく。
本編である学園編の登場人物のほかに、学園編のプロローグに登場する「久遠碧」、ほんとうの図書館編に登場する「コルグストム」「イユレール」「メイザム」といったキャラクタが物語を彩る。