「mcal」というソフト名、あるいは「タイトルバー左端にくっつくカレンダーソフト」という紹介文からすると、多くの人は「なんだ、単なるカレンダーソフトか」と思ってしまうかもしれない。たしかに日めくり風の日付表示や時刻表示などを見ると、カレンダーソフトという紹介は間違いではない。しかしながら、特に注目してほしいのが、カレンダー以外のさまざまな機能を呼び出せる機能だ。「mcal」の場合、ユーティリティとしてかなり“使える”機能が揃っている上、ユーザ定義により任意のプログラムを起動することもできる。
もちろん、そうしたランチャはいくらでもあるが、ここで「mcal」が常にウィンドウのタイトルバーにくっついているというメリットが生きてくる。つまり、
- どんなときでも、いま操作しているウィンドウの左上に、任意のプログラムを起動できるランチャがくっついている
のだ。これは、使い慣れるとなかなかに便利な環境だ。「mcal」が表示される位置は、ウィンドウメニューが表示されるアイコンが隠れるあたりなのだが、カレンダー部分をクリックしてやると、しばらくの間だけ本体画面がタイトルバーのやや上方に移動する。この間に本来のアイコンをクリックして、ウィンドウメニューを表示させることもできる。なかなかよく考えられた、使い勝手のよいソフトだ。
(天野 司)