軽快に動作する高機能画像ビューア。エクスプローラ風のインタフェースで、使いやすい。「FastStone Image Viewer」は、デジタル画像の閲覧・管理全般に利用できる画像ビューア。サムネイルやプレビューによる画像の閲覧からコピーや移動、一括リネーム、フォーマット変換、レタッチ、スライドショウの作成などまで、幅広くカバーする。BMP/GIF/JPEG/PNGなどの基本的なビットマップ画像のほか、JPEG 2000/PSD/EPSなど、多数の形式に対応。主要デジタルカメラ各社のRAW画像にも対応する。
メイン画面は、フォルダツリー、サムネイル表示にも切り替えられるファイルリスト、プレビューエリアからなる3ペイン構成。ファイルリストでは、
- 表示内容を静止画、動画、または両方から選べるフィルタ機能
- ファイル名やタイムスタンプ順のほか、Dimension(縦横のpixelサイズ)順の指定も可能な並べ替え機能
- フォルダの作成やコピー、移動などを行えるファイル管理機能
を利用することが可能。さらに、お気に入りのフォルダを登録したり、タグを付けた画像(サムネイルビューやプレビュー上にピンク色の四角いマーカーが表示される)のみを表示させたりもできる。動画は、サムネイルおよびプレビューの表示が可能。プレビューエリアをクリックするとメディアプレイヤーが起動し、動画を再生する。既存ファイルの表示だけでなく、画像をコピーしたり、スクリーンキャプチャを行ったりすることも可能。任意のドライブ/フォルダから指定フォルダにファイルをコピーできる「Download Photos」機能を備え、日付順にサブフォルダを自動作成したり、書式にしたがってリネームしたりしながらコピーを行える。
さらに、イメージスキャナからの取り込みや、指定ウィンドウあるいは指定領域のキャプチャなども行える。キャプチャでは、ファイル保存のほか、ビューアで表示させたり、クリップボードへ転送したりすることも可能だ。
サムネイルをマウスでポイントすると、ファイル名や撮影日時、ファイルサイズなどががバルーン表示される。画像をクリックして選択した場合は、プレビューエリア下部にもこれらの情報が表示される。プレビューエリアでは、等倍表示と画像全体表示とを切り替えることが可能。フルスクリーン表示にもワンタッチで移行できる。
「Image Properties」ウィンドウを開くと、デジタルカメラのモデル名や露出設定、焦点距離などのExif情報を確認することが可能。ウィンドウ内のタブを切り替えれば、ヒストグラムやJPEGコメントも閲覧(編集)できる。
フルスクリーン表示時にも、マウスカーソルのデスクトップ上下左右端への移動で、さまざまな機能を呼び出せる。フィルムストリップ風サムネイルビューやツールバーを呼び出して、ファイル管理や加工を行ったり、「Image Properties」ウィンドウをポップアップ表示させたりできる。
スライドショウは、
- フォルダ内の画像をフルスクリーンで連続表示するもの
- ユーザの登録した画像を実行ファイル形式で保存するもの
の2種類を利用できる。そのほかにも、
- 1枚の用紙に複数の画像を並べてレイアウトするコンタクトシートの作成
- 複数の画像をPDFやアニメーションGIFなどで1ファイルとして保存するマルチページビルダ
- ファイル名の一括リネーム
- ファイル形式の一括変換(上級オプションではリサイズや画像補正などの加工も可能)
- JPEGファイル内のメタ情報の消去
- ロスレス回転
- タイムスタンプの変更
- 複数画像の比較
- 壁紙化
など、多彩な機能を搭載する。画像加工では、回転・反転、リサイズ、解像度の変更、切り抜きといった基本的な機能に加え、画像上に図形や文字の描き込みができる「Draw Board」、赤目補正、傷やごみを消すための「Clone and Heal」といったレタッチ系のツールも用意されている。グレイスケール化/セピア化/ネガ化、減色、明るさや色の補正、トーンカーブ修正やレベル補正、シャープ/ぼかし、ノイズ軽減なども行える。エフェクトは、画像枠(Border)の作成、型抜き(Frame Mask)、ウォーターマーク、バンプマップ、スケッチ、オイルペインティング、レンズ効果、Obscure(選択範囲のみの部分ぼかし)などを適用できる。
オプションでは、
- スキンによる外観の変更
- サムネイルの表示サイズや外観スタイル
- RAW形式でのプレビューの表示方法
- ファイル形式との関連付け
- 外部アプリケーション
などを指定することが可能。デュアルモニタにも対応する。