Android搭載スマートフォンのデータを、パソコンを使って“簡単・便利に管理”できるソフト。「Moborobo」は、スマートフォンに保存されたデータをパソコンで管理するためのソフト。スマートフォンの電話帳、メール、アプリ、メディアファイルなどのデータをバックアップ/リストアできるほか、パソコンを使ってメール(SMS)を送信したり、アプリや壁紙、テーマなどをダウンロードしたり、パソコンとの間で動画や音楽などのメディアファイルを共有したりすることが可能。Android OS搭載の多くのスマートフォンで利用できるほか、一部の機能はiPhoneなどのiOS搭載機種でも利用できる。
スマートフォンを管理するには、パソコンとスマートフォンとをUSBケーブルで有線接続するか、またはWi-Fiで無線接続する。USB接続の場合は、スマートフォン側で特別なアプリケーションを用意する必要はなく、接続モードを「デバッグモード」に設定しておけばよい。Wi-Fi接続の場合は、専用アプリ「Mobo Daemon(無料)」をスマートフォンにインストールしておく。
接続後、スマートフォンが認識されると、「Moborobo」のメイン画面上に、スマートフォンの機種名や内部メモリ、SDカードの空き容量といった基本情報が表示される。画面上部には「データ」「アプリ」「画像」「音楽」「動画」「テーマ」といった、「Moborobo」で管理できるデータのアイコンが並ぶ。
電話帳やメール(SMS)、発着信履歴などの電話関連情報の操作は「データ」から実行できる。携帯電話のメモリ管理ソフトと同様、連絡先一覧情報のパソコンへのバックアップやパソコンからのリストア、個別の連絡先の編集などを行うことが可能。メールもパソコンとの間でバックアップ/リストアできるほか、「パソコンからスマートフォンをコントロールしてメールを送信する」といったことも行える。発着信履歴では、発信・着信を個別に管理できるのはもちろん、不在着信の一覧を参照することもできる。
「アプリ」の管理では、端末にインストール済みのアプリ一覧を確認しながら、必要に応じてインストール/アンインストール、アップデートといった操作を行える。アプリの一覧では、Androidのシステムアプリケーションと、ユーザがインストールするユーザアプリとが別々に表示される。アップデート可能な新しいバージョンが存在するアプリも一覧表示で確認でき、バージョン管理を行いやすい。アップデート可能なアプリをパソコン側から指定して、一括更新することも可能だ。
端末にインストール済みのアプリだけでなく、インターネット上のアプリ配信サイトからアプリを検索・ダウンロードできるブラウズ機能もある(登録されている配信サイトが英語サイトで、英語がわからないとアプリが探し難いという問題はあるが、検索自体は日本語で行うことができ、日本語が利用できるアプリの検索はそう難しくない)。
「画像」「音楽」「動画」といったメディアファイルは、いずれもスマートフォン上に存在するデータ、パソコン上に存在するデータ、インターネット上に存在するデータをブラウズでき、必要に応じてパソコンとスマートフォンとの間でデータを双方向に転送できる。壁紙や動画などは、インターネット上に多数、存在するデータを検索し、ワンタッチでスマートフォンに転送することも可能だ。
「テーマ」は、スマートフォン上のロック画面やホーム画面、各種アイコンなどのデザインを、統一したイメージで一括変更できる機能。インターネット上のサイトから、テーマデータをスマートフォンにダウンロードすることで利用できるようになる。ただし、スマートフォンでテーマを使用するには、あらかじめスマートフォンに専用アプリ「Mobo Launcher(無料)」をインストールしておく必要がある。
「Moborobo」は、基本的にはAndroidスマートフォン用の管理ソフトだが、Ver.2.0以降は、iPhone/iPadなどのiOS搭載機種でも、電話帳データなどを管理できるようになった。iPhoneで使用していた電話帳データをAndroidに転送(あるいはその逆)したり、iOS機とAndroid機との間で機種変更を行ったりする際のツールとして利用できる。