「使いやすい画像縮小ツール」と謳っている通りのソフトだ。ドラッグ&ドロップ対応、複数画像ファイルの一括縮小という基本的なコンセプトはもちろんだが、「設定や操作をしなくてよいところはしない」という割り切った発想で作られている。例えば「『縦横比は維持』で固定」もそう。通常、画像の縮小では、縦横比はそのまま保持することが圧倒的に多いと思うが、リサイズソフトでは“一応”縦横比を変えられる機能を持っているものが多い。しかし、ここは「維持で固定」してしまうことで、操作がずっとシンプルになる、というわけ。リサイズするサイズもプリセットしてしまい、ボタンを押して選択するだけなのも同じだ。
ただ、プリセットに関しては、ユーザがカスタマイズできた方がよかったかなという気はする。ユーザの事情によって、案外(他人から見ると)半端なサイズにすることは少なくないからだ。この設定ができるようになると、より使い勝手がよくなるだろうと思う。
ついでに、というわけではないが、もう一点気になったことを書くと、使われている用語がちょっと独特なのだ。「Easy Picture Resizer」にはファイルを「排除」する機能があるのだが、これがどんな機能を指しているのかがわかりにくい。「リストから削除」か「ファイルそのものの削除」のどちらかだろうとは思うのだが、どちらなのかは実際に試してみないとわからない。「トップに表示」もそうで、こちらは「最前面に表示」の方がわかりやすい。細かいことを書くようだが、各アプリケーションで用語や機能名を統一するというのは、実はとても大事なことだと思うので、あえて書かせてもらった。
(土屋 佳彦)