ソフトを開発しようと思った動機、背景
ソフトウェア開発会社で数年間、ソフトウェア開発とマーケティングを経験したFrank Kong氏は、2011年末、当時の副社長の職を辞め、長年の友人であるJason Zhang氏(元IBMのプロジェクトリーダ)とiMobie Inc.を設立しました。今日では、iMobie Inc.は十数人の企業に発展しました。「AnyTrans」を出した動機は、Appleのユーザ数が猛スピードで増加し、Appleを愛するユーザが多くいることに注目したためです。Apple製品で役立つソフトを作成しようと考えたとき、一部のユーザが従来のiPhone/iPad/iPodの管理ソフト「iTunes」を使い慣れていない点に気づきました。このとき「iTunesの設計上でユーザがもっと使いやすいソフトがあればいいのではないか」と考えました。
まず、ユーザは音楽や映像などのファイルをiPodなどの端末からパソコンに保存することができません。次に、いったんiTunesのマルチメディアデータが破損すると、ユーザはデータを失うことになり、新たに音楽を入れようとすると、iTunesは端末内のすべてのデータを同期によって消そうとします。こうした問題は本来不要なもので、ユーザにとっては迷惑でしかありません。そこで誕生したのがこのソフトです。「AnyTrans」はユーザの感じたiTunesへの不満をすべて解決します。
開発中に苦労した点
頻繁にアップデートされるAppleの端末をすべて把握する必要があり、コスト面での負担が大変でした。会社を立ち上げたばかりで安定した収入のない状況でしたが、iPhone 5、iPod touch 5、iPad 4、iPad mini、iPod nano 7などの最新端末を購入しました。また、AppleのiOSシステムが定期的にバージョンアップされるため、開発段階でソフトの適応性にも対応しなければならないという挑戦もありました。
「AnyTrans」の安定性を最大限に高め、すべてのApple端末とiOSシステムに対応できるようにするため、多くの時間をテストに投入しました。去年一年で開発チームはAppleのデータの読み書き制限、メディアデータの変換、ユーザテストのバージョンアップなど、システム上あるいはユーザ使用上の一連の難題を見事に解決しました。特徴としてひとつ挙げるとするなら、「AnyTrans」独自のiWizardナビゲーションツールです。iWizardは競合ソフトのウィザードと違って、Appleデータのバックアップと転送が、対話形式で設定項目を入力してゆくことによって行える、非常に便利な機能です。
ユーザにお勧めする使い方
「AnyTrans」の実用的な機能をぜひご利用ください。例えば……、
●パソコンのハードディスクやiTunesのマルチメディアデータが破損しても、「AnyTrans」を使ってiPhone/iPad/iPod内のミュージック、ビデオ、写真、電子書籍、オーディオブック、テレビ番組など、すべてのデータをパソコンに復元したり、iTunesのマルチメディアデータを新たに作成したりすることができます。
●iTunesは端末と同期する際、対応しないデータ(WMVやAVI)の同期は行いませんが、「AnyTrans」は、自動的に対応しないデータを検出し、対応できるデータに変換します。また、変換中も端末に応じて、データの解像度などが最大になるよう、最適化します。もちろん、そうした機能を利用するかどうかは、ユーザが自由に設定できます。
●「AnyTrans」では、アプリをほかの端末に転送することもできます。iTunesやiCloudよりも優れている点は、アプリを完全にコピーして転送できるところです。ゲームの保存状態や環境設定、個人情報まで100%完全に転送できます。
●「AnyTrans」を使って音楽をiPodやiPhoneからiTunesに転送するとき、元のプレイリストやプレイ回数、評価などの音楽ファイルの情報もそのまま転送できます。こだわりのある方には欠かせない機能でしょう。
今後のバージョンアップ予定
今後、「AnyTrans」がますます便利で使いやすくなるよう、以下の機能を追加する予定です。
- ユーザの連絡先、メール、通話記録のバックアップと転送機能
- Mac OSへの対応
- 写真や画像の転送のバージョンアップ
- iPhone/iPadのデスクトップやリムーバブルディスクの管理などの高等機能
- 将来的にデータの共有などのサービスに着手
(iMobie Inc.)