「キーボードの配列が使いにくいので入れ替えたい」「アプリケーションごとに異なるキーボードショートカットをできるだけ統一したい」といった願いを叶えてくれるユーティリティ。しかもレジストリの編集といったリスクなし、というのがうれしい。ただし、一部に制限があり、【Fn】/【CapsLock】/【ScrollLock】/【NumLock】キーは動作の対象外ということなので、注意しよう。設定は、ツリービューにまずアプリケーションを登録し、その下にホットキーまたはリプレースキーの指定を追加してゆくという形で、直感的に理解できる。キー割り当てとアプリケーションを別々に登録しておき、両者を紐付けするような形よりは、初心者にもわかりやすいだろう。
同じキー割り当てを複数のアプリケーションに設定したい場合は、コピー機能を使えば、アプリケーションごとに設定を繰り返す必要がない。設定のインポートや統合もできるので、オフィスで複数のパソコンに導入するような場合でも、効率的な設定が可能だ。
「アプリケーション」では、実行ファイル名だけでなく、ウィンドウタイトルも指定できるが、このタイトルも条件判断に使われる。つまり、「特定のファイルを開いているときだけ、キーマクロやリプレースを有効にする」といった使い方ができる。【CapsLock】/【NumLock】キーの状態を動作条件として指定するオプションもあり、ユーザの使い方に応じた柔軟な設定ができるところが大きな魅力だ。
時代はタッチパネルという感もあるが、まだまだキーボードによる操作性を重視するという人にとっては見逃せないソフトだろう。
(福住 護)