アプリケーションごとの設定に対応したキーカスタマイズソフト。レジストリに手を加えることなく、キーの入れ替えやキーマクロを簡単に設定できる。「Keyboard Butler 〜鍵盤の執事くん〜」は、キー入力設定をカスタマイズできる常駐型ユーティリティ。キーマクロや物理キー/送信キーの入れ替えをアプリケーションごとに設定できることが特徴。ひとつのホットキーで複数の動作を実行したり、マウス操作をマクロとして実行したりすることもできる。
メイン画面は、左右に大きく二分割された構成。画面左側には、設定内容をツリー構造で表したリストが、また右側には、具体的なキー割り当てを指定するためのオプション群が配置されている。ツリーには、初期状態で「グローバル設定」という項目が登録済み。Windows全体で共通使用したい設定があれば、グローバル設定に登録する。
キー割り当てを指定するためのオプション群は「アプリケーション」「ホットキー」「キーマクロ」「リプレースキー」で構成される。
「アプリケーション」では、アプリケーション(実行ファイル)を選択・指定して、キーカスタマイズする対象を指定することが可能。「取得モード」オプションを利用して、起動中のアプリケーションから選択したり、実行ファイル名は必須だが、アプリケーションのタイトルは部分一致で指定することができる。特定のタイトル名を持つウィンドウだけで有効となるような設定も可能。設定したアプリケーションはツリーに登録され、アプリケーションごとにキー割り当てが管理される。
「ホットキー」では、ホットキーを割り当てるキー(キーボード上の物理キー)を指定する。物理キーをドロップダウンリストから選択し、
- キーリピートの有無
- 【Ctrl】/【Alt】/【Shift】などのモディファイア(修飾キー)
- 「CapsLockオンのみ」「NumLockオンのみ」の動作条件
を指定する(ただし修飾キーは、設定できるものとできないものとがある)。「ホットキー」で割り当てたキーの動作は「キーマクロ」で設定する。キー入力を行う「キーマクロ」のほか、「マウス移動」「マウス操作」「ウェイトのみ」の各モードがあり、送信するキーの割り当て、マウスの移動量、クリックやホイールの操作、待ち時間などを指定できる。ひとつのホットキー設定に対して、複数のキーマクロを割り当てて、連続動作させることも可能だ(このため「キーマクロ」の設定は、ツリー上では「ホットキー」の下位項目として表される)。
「リプレースキー」は、実際に押したキーとは異なる文字が入力されるように入れ替える機能(「ホットキー」や「キーマクロ」との同時設定はできない)。「物理キー」(押すキー)と「送信キー」(入力されるキー)とをセットで登録する。「ホットキー」同様、キーリピートや修飾キー、動作条件を指定できる。
設定した内容はツリー上で、
- a.ホットキーの場合
- アプリケーション名 > ホットキー > マクロキー
- b.リプレースキーの場合
- アプリケーション名 > リプレースキー
のような階層構造で表示される。設定内容を変更したい場合は、アプリケーションの変更であれば第一層、ホットキーの変更であれば第二層というように、ツリー上のノードを選択する。そのほかにもツリーの管理機能として、ノードの順番入れ替え、削除、コピーの作成などがある。設定内容のファイルへの保存、ファイルからの読み込みにも対応する。読み込み(入力)時には追加モードと全設定上書きモードのいずれかを選択できる。さらに設定ファイルを統合するための機能も用意されている。
タスクトレイメニューでは、機能を一時停止させることも可能。そのほか、補助的な機能として、【NumLock】キーの操作で画面右上に時刻を表示させたり、【Windows】/【Alt】キーとカーソルキーの組み合わせでアクティブウィンドウの位置や大きさを操作したりもできる。