時間をうまく使えない人、というのがいる。何をしているわけではないのに時間が経ってしまい、やらなければならないことがどんどん溜まってゆく。そういう人は一度、「Task Clock」を使ってみるのがよいかもしれない。「何をするでもなく」と思っていた時間に、実際は何をしていたのかを知ることができる。それがわかれば、もっと時間を有効に使えるようになるかもしれない。「Task Clock」の恩恵に与れるのは、時間の使い方が下手な人だけでない。仕事の内訳を計測して、サッカーでいうアクチュアルプレイングタイム(プレイが止まっている時間を除いた「実際にプレイされている」時間)と同じような「正味の仕事をしている時間」も割り出せるだろう。仕事の仕方や進め方について、見えてくるものもあるはずだ。
ひとつ残念なのが、「Task Clock」で「Start」「Stop」させないと記録が取れない点。現実問題として、「Start」ボタンと「Stop」ボタンを押せる状況ばかりとは限らない。あとからでも手入力で入力できるような機能があってもよいのではないだろうか。もちろん、手入力の場合、時刻や所要時間の正確さは犠牲になってしまうが、記録できないよりはよいのではないかと思う。
(土屋 佳彦)