アニメーション画像の作成も可能な、フルカラー対応のペイント/レタッチソフト。レイヤが含まれるPhotoshop(PSD)形式ファイルを、レイヤを維持したまま開くことができる。「RealWorld Paint」は、カスタマイズ可能なブラシ、レタッチ、レイヤによる合成、アニメーション作成など、多彩な機能を備えたペイント系グラフィックソフト。静止画を分割してアニメーション化したり、クリップボード上の画像やデスクトップのキャプチャ画像を背景レイヤとして使用したりすることも可能。対応する画像形式は、RealWorld Paint形式(RLI)のほか、PSD、BMP、GIF、JPEG/JPEG 2000、GIMP、PNG、Paint.NET、WebPなど。
利用できる描画ツールは「ブラシ」「投げ縄」「鉛筆」「直線」「曲線」「多角形」「楕円」「矩形」「塗りつぶし」「塗りつぶし消しゴム」など。塗りつぶし/塗りつぶし消しゴム以外では、「〜効果」というバリエーション(例えば、投げ縄効果、矩形効果など)も用意され、普通に描画するだけで、陰影や反射などの加工が施されるようになっている。
ブラシは、サイズやぼかし、フローなどのパラメータを調整することが可能。鉛筆では、先端の形状を選ぶことができる。直線や曲線では、両端の形状を選んだり、波線を描画したりするためのオプションを指定できる。直線や曲線はいったん描いたあと、ハンドルをドラッグすることで、折れ線のポイントやカーブを編集できる。
投げ縄は、一般的に広く使われる領域選択用ではなく、ドラッグしたエリア内を直接塗りつぶす効果を持つもの。位置をクリックで確定するまでは、自由に移動させることができ、色や透明度の調整もできる(投げ縄のほか、矩形や多角形、楕円も同様)。
塗り潰しは、単色だけでなく、グラデーションやテクスチャパターンなどを指定することも可能。最終確定するまでは、パターンを変更することが可能だ。
レイヤ機能では、各レイヤに不透明度や合成のモードを指定できるほか、レイヤ自体に陰影や発光、塗りつぶし、3D効果などの処理を加えることができる。さらに「置換」「下に書き込む」といったモードを使って、複雑な描画を行うことも可能だ。
レタッチでは、複製用のブラシや赤目補正などの細部修正用ツール、レベル補正、コントラスト調整、ビネッティング補正、ガウシアンぼかし、アンシャープマスクといった機能が用意されている。レイヤスタイル同様、影の投影や3D効果といった処理も行える。さらに、Adobe Photoshopのフィルタプラグインを使用したり、画像にマスクをかけたりすることも可能だ。
アニメーションは、新規作成時にアニメーションイメージを指定する場合と、編集中の静止画をベースに作成する場合とで作業の手順がやや異なる。最初からアニメーションとして作成する場合は、一般的なアニメ作成同様、フレームを追加して編集してゆくのに対し、静止画から作成する場合は、編集中の画像をいったん複数のエリアに分割して、各エリアをフレームに割り当てることでアニメ化する。
フレームの編集を行う画面はいずれの場合も共通。フレームの複製や再生速度の変更、フレーム順の逆転といった操作を行える。フレームをまとめて回転させたり、ドロップシャドウや明るさ、コントラスト補正などの効果を加えたりすることもできる。