地上デジタル放送、ワンセグテレビ、インターネットでの動画配信、動画共有サイトなど、パソコンでの動画の楽しみ方はさまざまな方面に広がっている。だが、そうした多様化とは裏腹に、パソコンで“自由に”動画を扱う手段は以前に比べると狭まっている。著作権保護、いわゆるDRMが強化されることで、自由な複製・加工ができなくなってきているからだ。例えば、インターネット上で配信される動画は、ネットワークに接続されている間なら、パソコンで再生することができる。しかし多くの場合、ファイルとしてダウンロードすることができないため、ネットワークの速度が遅かったりすると、スムーズな再生は望めない。「スマートフォンに転送して、通勤途中で見る」といったこともできない。個人で楽しむ範囲内であれば、行っても問題がないはずであるにもかかわらず、だ。
「Tunebite 9 Platinum」が提供する機能は、本来、コピーできないはずのコンテンツのコピーを可能にする。法律で禁止された行為ではなく、あくまで「合法的」な方法によって、である。これにより、本来はできて当たり前ともいえる「個人で楽しむ行為」が可能になり、パソコンでデジタル動画を扱うメリットを存分に活用できるようになる。
もちろん動画を自由に扱うことが可能になるからといって、著作権を侵害するような再送信行為や、配布を目的とした複製などは厳に慎むべきだ。自由な複製が可能になり、制約されてきたユーザの権利が守られるようになるからこそ、権利者側の権利も守るように心がけるべきだ。
(天野 司)