コマンド実行支援ツール
「SOS」とは一種のコマンド実行支援ツールです。主に、awkやperlなどのスクリプト言語のDOS上での実行を支援することを目的に作られましたが、使い方によってはスクリプト言語以外のツールの実行にも便利に利用できます。むろんDOS汎用です。
SOSの本体は、アーカイブ中の「sos.hdr」というテキストファイルです。が、これ単独では実行はできません。SOSの機能は、「これ(sos.hdr)に適切な内容をテキストエディタなどで書き加えることによって、その中に埋め込まれたコマンド名と引数を元に、そのコマンドを起動するcomファイルができる」というものなのです。この性質を使って、特定のツールに特定の引数を付けて起動するcomファイルを作成したり、あるいはawkやperlなどのスクリプトとそれを起動するcomファイルを一体化する、などが手軽にできます。(しかも、できあがるcomファイルは、特別な常駐ソフトの類を前提とせずとも動くため、単体での配布も容易ですし、また完全にテキストファイルなので、スクリプト部分だけの修正も簡単です。) これが、SOSの便利な点なのです。
似たようなことを行う手段が他にもいくつかありますが、それぞれ問題点を持っており、SOSはその解決にもなっています。詳しくは4章で述べます。
Windowsがもてはやされる時代ですが、複雑なファイル処理やテキスト処理の便利さや柔軟さにかけては、awk, perl, findなどUNIX生まれの便利な諸ツール群に、Windows流のビジュアル・インタフェースは遠く及びません。今後も、それらのツールとその文化は発展を続けていくでしょう。そんな流れを、この小さなツールSOSがお手伝いできれば嬉しく思うものであります。