パソコンを使う上で基本となるのがキー入力だ。なかでもビジネスが目的となれば、資料や報告書の作成で文字や数字の入力は避けて通れない。重大な誤入力があれば、作成者の評価だけでなく、企業の経営判断そのものにまで影響しかねないのだから、ビジネスマンたる者、日ごろから正確ですばやい入力ができるように訓練しておきたい。……かといって堅苦しい練習ばかりではつまらないし、飽きがくるのも早い。「Ozawa-Ken」は、楽しみながら練習できるゲーム感覚のソフトだ大きな特徴は、格闘ゲームの要素が取り入れられていること。出題されるローマ字の通りに正確に入力することで技を繰り出し、敵を倒してゆく。ゲームのメインとなる格闘モードには5段階のレベルがる。ユーザは好きなレベルを選んでゲームを開始する。画面では二人のキャラクタが向かい合い、出題される問題文をローマ字表記の通りに入力すると、左側のキャラクタがパンチやキックを繰り出して右の敵にダメージを与える。タイプミスがあると、逆に相手の攻撃となって、ダメージを受けるようになっている。
プレイ中、画面の上にある緑色のゲージが右へ振り切れるとプレイヤーのコンボチャンス、左に振り切れると敵のコンボチャンスとなる。プレイヤーのコンボチャンスでは、新たな問題が出題され、正確しく入力した数だけ連続攻撃を与えることができる。敵のコンボチャンスでは、直前にミスした問題がもう一度出題される。つまり、苦手な単語やフレーズは、敵のコンボとして繰り返し練習することになる。このとき、問題を正確にタイプした分だけ、敵の連続攻撃をかわせる。
こうして敵を倒すと、スコア画面にタイプ数や入力スピード、ミス率などが表示される。
格闘モードのほかには、初心者向けの「瓦割り」、中級者向けの「板割り」の各モードがある。「瓦割り」は、初心者が指使いをマスターするためのゲームで、指定された文字をひとつずつ入力していく。速く正確に入力するほどたくさんの瓦が割れて、スコアがアップする。5段階のレベルがあり、どのレベルにチャレンジするかはユーザが選択できる。レベル1はアルファベットの中段だけを使うが、レベルが上がるごとに使用する段が増え、最高のレベル5になるとランダムに出題される。「板割り」は、次々に現れる最大三つの文字を入力するゲームで、1レベルを60秒の間にクリアすると次のレベルへ進むことができる。60秒以内にクリアできない場合や入力ミスが多いとゲームオーバーとなる。
写真を使った背景・キャラクタや演出も楽しく、ゲームを楽しみながら正確なタイピングを身につけられる。特にパソコン初心者にはお勧めの一本だ。