仕事ではちょっとした目印やメモに付箋を使う機会が多いが、その機能をパソコン上で再現したのが「TagPetan」だ。必要なときにサッと呼び出せて、いちいちファイルに保存する手間は不要。メモはいつも画面上に表示されているので、ワープロを使う必要もないちょっとした記録や、すぐに確認したい予定を書き込んでおくのに重宝する。「TagPetan」を起動すると、タスクトレイにアイコンの形で常駐する。必要なときにはタスクトレイからすぐに呼び出せる。メモの作成をはじめとして必要な操作は、アイコンを右クリックして表示されるメニューから行う。
「付箋の新規作成」を選択すると、入力画面が現われる。入力画面にメモを書き込んで「タグを登録・変更する」をクリックすれば、付箋の作成は終了。デスクトップには、いま入力した文字が付箋となって現れる。付箋はドラッグで好きな場所に自由に移動できるほか、ダブルクリックで編集することも可能。フォントや文字色、背景色を変更したり、付箋に枠をつけたりもできる。重要な付箋を目立たせるのも簡単だ。
定型文挿入機能もある。日付や月間カレンダーを入力できるほか、「電話下さい」「伝言」といった電話用のメモも簡単に挿入できる。自分のパソコンで使う付箋に「電話下さい」と入力するのは一見不思議に思えるが、実は「TagPetan」には、ネットワーク上で「TagPetan」を使っている他のパソコン宛てに付箋をメッセージとして送る機能があり、簡単なコミュニケーションツールとしても使えるのだ。付箋の内容を電子メールとして送ることも可能で、「メモを自分のアドレスへ送信しておき、外出先で確認する」といった使い方もできる。
付箋の表示時間を設定できる点もユニーク。一般的な付箋紙ソフトは、付箋を作成したらその場ですぐに貼り付けるだけだが、「TagPetan」ではあらかじめ指定した日時になったら表示する/毎日指定の時刻に表示する/毎週指定した曜日の指定した時刻に表示するといった設定ができる。アラーム機能付きスケジューラのような使い方をすることが可能だ。表示だけでなく、消去の時刻を指定することも可能。付箋表示の代わりにファイルを開くこともできるなど、さまざまな使い方ができる。
そのほかにも、ネットワーク上の他の「TagPetan」ユーザとリアルタイムでメッセージをやりとりできるチャット機能、デスクトップの一部を画像として取り込めるスクリーンキャプチャ機能、拡大・縮小や回転、図形描画などが可能な画像編集機能、「Outlook」と連携して付箋をメモや予定として登録できる機能などを備えている。主要な操作はキーボードショートカットから行えるので、慣れればスピーディに使える点も大きな魅力だ。