新機能以外でも、豊富な機能があり、画像加工の初心者でもプロ並みの画像加工が行なえる。
「Photo Editor」の最大の特徴は、豊富なプリセットが用意されている所だ。「ポピュラー」「シネマ」「シーズン」等の10カテゴリに100種類ものプリセットが収録され、プレビューで確認しながら適用する事が可能。ワンクリックで写真のイメージを様々に変える事ができる。
また、「プリセット」のほかにも、
- トリミングまたは切り抜き、拡大、傾き調整回転を行なえる「トリミング」
- 色相や明るさ、コントラスト、明度、彩度等を細かく指定できる「調整」
- 写真の特定エリアに任意の設定を適用したり、ペイント機能を利用したりしする事ができる「選択リタッチ」
- シャープネス、ノイズ軽減、かすみ除去を適用できる「修正」
- カラーバランス、クリエイティブなぼかし、フィルムのグレイン、ビネットの各メニューが用意された「エフェクト」
- クラシック、レトロ等、様々な種類のフレームを写真に追加できる「フレーム」
- 写真のテクスチャを混合し、クリエイティブ効果を高める「テクスチャ」
- 写真に文字列を追加できる「テキスト」
と、多彩な機能を搭載。「エフェクト」の「フィルムのグレイン」は、写真にアーティスティックまたはレトロ調のグレイン効果を適用するもの、「ビネット」は写真の周囲にシャドウやハイライトを追加するものだ。
「Photo Eraser」「Photo Cutter」には、サンプル写真を使用して、実際に不要部分の除去や被写体の切り抜き(背景の削除)等の方法を学べる「ガイド」機能が用意されている。指示にしたがってツールを選択し、操作するだけで期待通りの結果が得られるようになっている。自分の写真を処理する前に、機能を十分に理解した上で実行できるのは嬉しい。
「Photo Eraser」では、対象をブラシでクリックして消去したり、なげなわツールで選択して消去したり、クローンツールで上書き消去したりできる。不要な人やモノの写り込みの消去は驚くほど簡単で、かつ自然な仕上がりとなる。
「Photo Cutter」では、消去するエリアまたは保持するエリアをマークする事で、背景を削除する事が可能。削除したエリアは透明背景のほか、カラー背景やモノクロ背景などにする事ができる。
加工した写真はFacebook、Flickr、電子メールで共有する事もできる。利用しているソフトから、ほかの2つのソフトに加工結果を送ることも可能だ。また、バッチ処理機能を搭載し、処理中の写真と同じ設定でその他のファイル、フォルダの写真を連続処理する事もできる。
多機能な「Photo Editor」に、不要物や背景の削除に特化した「Photo Eraser」「Photo Cutter」が組み合わされた、まさにオールインワン画像編集ソフトと言って差し支えない「InPixio Photo Clip 9 Professional」なら、非常に分かりやすいインタフェースで、パソコンソフトを触った事がある方ならば、画像編集が初めてでも直感的に操作できる筈だろう。
「Photo Editor」にはサンプル写真が、また「Photo Eraser」「Photo Cutter」にはガイド機能用の写真が用意されているので、自分の写真を処理する前に、機能を十分に理解した上で実行できる。「Photo Cutter」には写真を切り抜いた後に組み合わせる為の背景用写真も用意されており、すぐに合成写真を作成する事ができる。
細かいパラメータを調整して画像を加工する事ももちろん可能だが、それよりは「あまり難しいことは考えずに、手軽にいろいろと画像を加工してみたい」というユーザに最適なソフトと言えるだろう。