せっかく名刺交換をしても、それが社内でキチンと共有され、有効活用されなくては意味がないよね、俳優・松重豊扮する営業部長が「それさぁ、早く言ってよ〜」と思わず漏らすCMをご存じの方も多いと思うが、名刺交換はビジネスチャンスをつかむための大切な入り口。生かすも殺すも、もらったあなた次第というわけだが、名刺をそのまま管理していたのでは、社内での共有もできなければ、有効に活用することもできないだろう。そこで名刺管理ソフトの登場となるわけだが、テレビコマーシャルで宣伝されているのが法人向けの名刺管理・共有サービスであるのに対し、「やさしく名刺ファイリング PRO」はパソコン用のアプリケーション。インストールしてアクティベーションするだけだから、「サービスを導入する」のに比べれば、資産的にも心理的にもハードルは低い。
前バージョン(v.14.0)のレビュー記事のreviewer's EYEにも書かれていたが、とにかく認識精度が高い。「スキャンしてデータとして取り込んではみたものの、手で修正しなくてはいけないから面倒くさい」といったことがほぼない。フラットベッドスキャナ上に複数枚の名刺を適当に置いても──もちろん重なるように置いてはダメだが──キチンと認識し、データベース化することができるので、楽ちんなこと、この上ない。使い方が簡単で、望み通りの結果が得られるから、使い続けるのが苦にならず、ビジネス上の成果も大いに上がる……ことが期待できるはずだ。
新バージョン「15.0」では、前バージョンからさらに認識精度が上がり、両面取り込み機能や、一括登録時の自動情報付与機能なども新たに搭載された。便利さはさらにアップした。
個人事業主などが使用する場合は、ひょっとしたら価格がネックになるかもしれないが、この性能の高さを考えれば、筆者は6,264円(税込)は決して高くないと思う。名刺交換をする機会が多く、ビジネスに有効活用したいと考えていらっしゃる方なら、迷わず導入することをお勧めしたい。
(薬袋 壮輔)