多彩な検索モードを備えた高機能grepソフト。インクリメンタルサーチ(リアルタイム検索)に対応。正規表現とワイルドカードを併用することもできる。「TresGrep」は、コンパクトで軽快に動作する、Unicode対応のファイル・テキスト検索ソフト。複数のフォルダ(に含まれるファイル)/ファイルを対象に、指定文字列が含まれる行を高速に検索できる。検索対象の指定は、メイン画面へのファイルのドラッグ&ドロップで簡単に行うことが可能。複数行にまたがる文字列を検索することもできる。バイナリファイルの検索にも対応し、別途、汎用テキストコンバータ「xdoc2txt」を追加することにより、PDF、Word/Excel/PowerPointなどのファイルも検索できるようになる。検索モードを切り替えて、(文字列検索を行わずに)ファイルビューアとして利用したり、ハッシュ算出ツールとして利用したりすることも可能。作者・hnx8さんによるgrepソフト「HNXgrep」の“刷新改善バージョン”。
検索対象のファイル/フォルダは、メイン画面最上部「検索パス」コンボボックスへのドラッグ&ドロップで指定できる。フォルダの場合は、サブフォルダを対象/対象外とするかや、配下のn階層までを対象とするかを指定したり、ファイルサイズや日時条件で絞り込んだり、隠しファイル/フォルダも検索対象に含めるよう指定したりすることが可能。正規表現フィルタを利用して、検索対象/対象外を指定することもできる。
検索キーワードには複数行を入力することが可能。英大文字/小文字、文字の全角/半角を区別する/しないを指定できるほか、正規表現やワイルドカードを利用することもでき、両者を併用することもできる。AND/OR検索にも対応する。
選択・指定できる検索モードは多彩。
- 行内テキスト全検索(ファイル内の各行ごとに文字列を検索し、合致した個所をすべて表示)
- 行検索(検索条件を満たす行を表示。同一行に複数の合致個所があっても1件として表示する)
- 行またぎ検索(複数行にまたがる文字列も検索する)
- 行またぎ厳密検索(ワイルドカードが無効の行またぎ検索)
- 探索のみ(ファイル内容は確認せず、ファイル/フォルダの一覧表示のみを行う)
- 改行インデント検査(ファイル内の改行コード・インデント異常個所を検出する)
- ハッシュ算出(ファイルのハッシュ値を算出する)
「探索のみ」には、ファイル、ファイル・フォルダ、フォルダの3種類が、また「ハッシュ算出」には、MD5、CRC32、SHA-1、SHA-256、SHA-384、SHA-512の6種類がある。設定したこれらの検索条件はファイル保存して、あとで読み出して再利用することもできる。
検索結果は「ファイル」「マッチ箇所」の二つのタブパネルで確認できる。「ファイル」では、検索対象の拡張子やサイズ、文字コード、改行コード、実質行、空白行といったファイルの情報を、「マッチ箇所」では、合致した文字列のある行・列、実際の行テキストなどの情報を主に閲覧することが可能。それぞれのタブパネルに表示される項目は好みでカスタマイズできるようになっている。「ファイル」では、「全ファイル表示」「検索したファイルのみ表示」「結果ありファイルのみ表示」から選択して表示を切り替えることもできる。
選択した検索結果を、形式を指定してコピーしたり、外部ビューアで開いたり、外部アプリケーションに送ったりすることも可能。合致した行を画面下部でプレビューすることもできる。検索結果から選択したファイルに対して、さらにgrepを実行することも可能だ。
そのほか、環境設定では、
- 対象パス、検索キーワードの履歴表示数の指定
- デスクトップ、スタートメニュー、送る、QuickLaunchへのショートカット作成
- 検索打ち切り上限件数の指定
などを行える。日本語以外の非Unicodeテキストファイルにも対応する。言語は、欧文(西欧)、繁体字・簡体字中国語、ハングル、アラビア語、タイ語など、計14種類から選択できる。文字コードも多数のものに対応。文字コードの自動判別機能もある。