大きく三つのルートに分岐し、それぞれにノーマルエンド一つとトゥルーエンド二つが用意された、大作シリーズの完結編。長い年月をかけて作成され続けてきただけあり、CG、BGM、各部の操作性など、どこを取っても完成度の高い一級品だ。想定プレイ時間は「クリアまで8時間程度」となっているが、ゲーム中に用意された仕掛けが豊富な上、すべてのエンディングをクリアしようと思えば、とてもその時間では終わらない。さらには、条件をクリアすると、第二特務小隊の隊員すべてをプレイヤーキャラとして使用でき、ギャラリーのグラフィックやショートストーリー、フリータイムの会話、新規に追加されたオンラインイベントなども楽しめる。フリーとは思えないほどのボリュームだ。
シューティングゲームとしての難易度は──少なくとも序盤と中盤のミッションでは──過去作に比べてクリアしやすくなっている。ただし、それ以降のミッションでは急激に難易度が上がるようなので、「あまり簡単すぎても……」とガッカリする心配もないだろう。
シューティングゲームが苦手な人は、キャラを育成し、各種装備を入手して、少しずつミッションを進めることができ、得意な人は、ほかのゲームとはひと味違ったシューティングを楽しむことができる。実によく考えられたゲームだ。
(秋山 俊)