初期状態でも108件、最大では10,000件という膨大な履歴を管理できるのもさることながら、それを使いこなすための機能がしっかりしているところが魅力だ。履歴をページ単位で表示したり、定型文をグループ化して管理したりできるだけでなく、インクリメンタルサーチ対応の検索機能でスムーズな検索を可能にしたり、ツールチップの表示内容をカスタマイズ可能にし、内容の確認だけでなく日付やサイズ(バイト数)などまで確認できたりといった工夫がまず目につくが、それ以外にも、特定の文字列を含むアイテムは履歴に記録しないとか、履歴機能を使用できるウィンドウを限定するといった一種のフィルタ設定や、文字種変換、整形といった機能を組み合わせることで、文書編集の効率アップを実現する。
また、通常の履歴モードとは別に、FIFO(先入れ先出し)やLIFO(後入れ先出し)モードでの利用も可能で、しかもそのモードに固定されるのではなく、一時的に切り替えて使えるという柔軟性もすばらしい。
キーボードのみでの操作にもしっかり配慮されており、バリバリのタッチタイピング派にとってもうれしい。ワープロでの長文執筆やメールの作成はもちろん、エディタでのテキスト整形、表計算やデータベースソフトでのデータ管理、プログラミングなど、テキストを扱う分野全般にわたって活躍してくれそうだ。
(福住 護)