今年もいよいよ確定申告の時期がやってきた。いまさら説明するまでもないが、所得税の確定申告には、単年度ごとに所得を申告する白色申告と、継続的な事業を営む場合に利用できる青色申告とがある。青色申告は、あらかじめ承認を得る必要があるが、年間で最大65万円の控除を受けられるほか、年度ごとや事業ごとの赤字繰り越しが行えるなど、さまざまなメリットがある。ただし、青色申告を受ける場合には、事業を営むにあたっての「帳簿」をつけることが必要。いくらお得感が高いとはいえ、毎日の出納をすべて記録し、書類として報告しなければならないのは、個人事業者にとっては大きな負担になる。
「青色申告でき太 12 Pro」は、そうした個人事業者にターゲットを絞った、高機能・低価格な会計ソフトだ。主に確定申告書を作成することが目的となる白色申告用のソフトとは異なり、青色申告は、毎日の出納を確実に記録し、それらを整理・分析して「帳簿」として出力し、決算としてまとめ上げる機能が必須となる。最終的な申告書の作成ももちろん必要だが、それ以前に帳簿が作られなければ話にならない。
その点を考慮すると、「青色申告でき太 12 Pro」のユーザインタフェースは、ターゲットをしっかりと見据えた、わかりやすい機能整理が行われている。機能的には法人向けの会計ソフト並みが求められるにもかかわらず、あえてターゲットを個人向けに絞り、青色申告に特化させた点もわかりやすさに寄与している。低価格なソフトではあるが、個人事業者向けの会計ソフトとしては確定申告向けに限らず、十分な機能を持っている。
青色申告では、年間を通して帳簿をつける必要があるため、年度初めのできるだけ早いうちから記録を開始することが重要。もしも「次回からは青色申告で」と考えている人であれば、青色申告承認申請と同時に「青色申告でき太」の導入を検討されてはいかがだろう。
(天野 司)