単にウィンドウごとの位置を記憶・再現できるだけでなく、複数のウィンドウに対してまとめて実行(座標を復元)したり、設定ファイルを切り替えて、作業環境そのものをガラっと入れ替えたりできる。例えば、いくつかの書類作成作業を並行して行っていて、それぞれに必要な資料がまったく異なるような場合、まず、作業Aに必要なファイルをすべて登録して設定ファイルを保存し、それとは別の作業Bについても同様に設定ファイルを保存しておく。こうしておけば、「ウィンドウ位置記憶プログラム」で設定ファイルを切り替えて一括起動するだけで、それぞれの作業に必要なファイルがまとめでドンとデスクトップに現れる。もちろん起動と同時に好みの位置にウィンドウを配置してくれるし、一時的にレイアウトを変更したとしても即座に元に戻せる。もし、作業の進行につれて配置を変えたくなったとしても、容易に修正することが可能だ。
設定画面には、多くのパソコンユーザにとってはあまりなじみがないであろう「クラス」名などが表示されていて、ちょっと堅苦しい雰囲気はあるが、実際には「ウィンドウ情報取得」「座標取得」の二つのボタンを使うだけなので、難しいところはない。
大型ディスプレイやマルチモニタを活用して作業をする人には、ぜひ、試していただきたいソフトだ。
(福住 護)