大正ロマン風のレトロなグラフィックとBGM、ストーリーが楽しいアクションゲーム。独特なタッチの絵柄と先が気になる物語で、筆者はグイグイと作品世界に引き込まれてしまった。ホラーアクションゲームと銘打たれ、オープニング前に注意書きも表示されるが、ライトなホラーで、特に気になるようなグロテスクシーンはない。よほど苦手な人以外は問題ないだろう。アクションゲームとしての難易度はかなり高い。ゲーム開始前に「見習い」「職人」「親方」の三段階から難易度を選ぶことができるので(途中での変更も可能)、アクションに自信のない方は、一番簡単な「見習い」を選択するのがよい。
戦闘では、主人公が非力で攻撃力が弱く、リーチが短くて攻撃を当てづらい上に、連続攻撃が事実上できないのがつらい。マップ上をうろついているザコ敵との戦闘はともかく、章ラストに出てくるボスとの戦闘の厳しさはかなりのものだ。
しかし、実はボス戦までたどり着くのも大変だ。道中の戦闘は一部を除けば、そこまで厳しくはないが、鬼婆(正式名称は不明)のように、絶対に倒すことのできない敵が追いかけてくる場面が多く、逃げゲーとしての難易度も高い。トラップを避けながら進まなくてはならない場面もあった。
攻略難易度は高いが、やり込めば必ずクリアできる。頑張ってラストまでたどり着いていただきたい。蛇足だが、「やもり」の部屋を毎回訪れて、思い出の品の“集めもらし”がないかを確認するようにしよう(「やもり」の部屋を訪れなくても、入手直後に「メニュー画面」の「思ひ出」からも確認できる)。
(秋山 俊)