タロットカードの大アルカナ22枚をモチーフにしたファンタジーアドベンチャー。それぞれのカードにちなんだキャラクタが登場するので、タロットカードの知識があればより深く楽しむことができるが、知識がなくてもプレイする上で支障はない。特殊な能力を持つタロットカードをはじめ、「さまざまなアイテムをいつ、どこで使うのか」がポイントだが、一部アクションゲーム(ミニゲーム)の要素も加味され、プレイヤーを退屈させないよう工夫されている。さらに、アクションゲーム部分には操作が苦手な人用の救済措置が用意されていたり、即死イベントにはリトライ機能が用意されていたりと、徹底した安心・親切設計だ。
謎解きの難易度もよく考えられている。簡単ではないが、「その時々でやるべきことを考え、やれることを片っ端から試してみればクリアできる」という、いいバランスになっていると感じた(ヒントキャラも登場する)。
登場するキャラクタは非常に個性的。想定プレイ時間は2時間から3時間程度と、気軽にプレイすることができる。最初から最後まで気持ちよく楽しめる秀作だ。
(秋山 俊)