子どものころ、一番怖かったものは何でしょうか?一人で行く夜中のトイレ、金曜ロードショーで見た「リング」の映画、あるいは兄がやっているのをそばで見ていた「クロックタワー」なんて人もいらっしゃるでしょう。私にとって一番大きなトラウマに残ったのは、実は「もののけ姫」でした。周りが森と平野に囲まれた田舎だったということもあり、「いつ、あのぐちゃぐちゃな化け物が出てくるか」と、ガクブルしていたような記憶があります。
ホラーコンテンツは、いつの時代も世代を超えて愛されてきました。きっとみな怖いものを恐れながらも、どこか惹かれるものがあるからなのでしょう。
さて、では怖いものとはなんでしょう。「呪怨」のように、血みどろのお化けが出てきたら怖いでしょうか。はたまた「ほの暗い水の底から」のように、自分の部屋が呪われているとしたら怖いでしょうか。「青鬼」のように追いかけられるのが怖いでしょうか。
どんなホラーものにも共通して使われる手法のひとつに「ギャップ」があります。「主人公として見ていて、感情移入していたキャラが、実は殺人犯だった」という一種の落差や「とってもかわいらしい、無垢なキャラクタがひどい血みどろな目に遭う」なんていうのもギャップです。
私はその「ギャップ」が好きで、このゲームもそういった落差を頑張って作りました。ぜひ、結末を推理して、推理して推理して、「これだ!」と思ったところで突き落とされる怖さを楽しんでいただけたら幸いです。
(Rim)