システムドライブの簡単バックアップから、重要なフォルダ/ファイルのみのバックアップ、一定時間おきのタイムスライスバックアップ、そして(本体とは別の機能だが)フォルダ間の同期やミラーリングと、実に多彩なバックアップを手軽に使い分けられるところが魅力。バックアップ対象や復元対象を項目で指定したり、ファイルの種類や期間を指定して簡単に絞り込んだりできるため、本当に重要なファイルだけを選べるし、バックアップファイルのコンパクト化にもつながる。バックアップデータよりも新しい(更新されている)ファイルがある場合には復元をスキップするオプションや、そもそも復元を行わず、バックアップファイル内に直接アクセスしてファイルを参照できるといったところも使いやすい。
「バックアップファイル内のファイルを開ける」機能を少し補足すると、物理ドライブ単位でバックアップしたファイルの場合、エクスプローラ上でダブルクリックすると、まずパーティションのアイコンが表示され、さらにそれを開くとフォルダが現れるというように、通常のドライブにアクセスしているのとまったく同じ感覚で操作できる。こういう場合、普通はイメージファイルのマウント/アンマウントが必要だが、「HD革命/BackUp Next Ver.3」ではそれが不要で、いきなりアクセスできるのがよい。
ファイルの絞り込み、イベント発生時のバックアップ実行、FTPサーバへのバックアップ、電子メール通知、暗号化、フォルダ間の同期といった機能は「Professional」版独自のもので、「Standard」版では省かれている。自分の使い方に応じて選べばよいだろう。
個人ユーザの場合は、1ライセンスで2台のパソコンにインストールできるのも見逃せないポイントだ。
(福住 護)