パーティションの作成やフォーマットから、パーティションサイズの変更、パーティション単位でのコピーやクローン作成、大容量ディスクへの換装、データの抹消などまで、ハードディスクを本格的に活用するための機能がひとつにまとめられている。特に今回のバージョン「11」では、不要ファイルの削除機能やデフラグ機能が追加され、バックアップに備えたファイルのメンテナンスまでをカバーできるようになったのは大きな魅力。そのほかにも、システムの移行(「OSをSSD/HDDに移行」機能)やクローン作成時の安定性の向上、作成できるWindows PE起動ディスクの性能向上といった改善が図られている。
ユーザインタフェースは、パーティション管理ソフトではおなじみのスタイル。ドライブ情報やディスクマップを参照しながら、操作対象を選択する。ウィザード形式で設定を行ったのち、いったん保留状態で待機した上で、実際に実行するかどうかを選べるので、誤って操作してしまう恐れはまずない。
ヘルプには各機能の説明に加えて「典型事例」という項目が設けられ、システムパーティションの拡大や、ダイナミックディスクをいったんベーシックディスクに変換してからパーティションサイズを変更する方法などが紹介されているのは親切だ(ただし、アプリケーション本体、ヘルプとも日本語化のツメがあと一歩という印象で、訳がこなれていなかったり、表記が統一されていなかったりする部分があるのは惜しい)。
「EaseUS Partiton Master」には五つのエディションがある。今回紹介した「Professional」と「無料版」は一般ユーザ向け。残る三つはサーバ用および企業向けとなっている。「無料版」と「Professional」との大きな違いは、ダイナミックディスクのサイズ調整機能(ただしエンド側のみ)とWindows PE起動ディスクの作成機能の有無となっている。
(福住 護)