ノートパソコンのような小さな画面を使っているとあまり感じないかもしれないが、4Kなど高解像度かつ大型のディスプレイで多数のウィンドウを開いてアプリケーションを操作していると、ふと、目的のウィンドウの位置を画面内で見失うことがある。Windows 10には、特定のウィンドウを容易に探せる「タスクビュー」機能が新規に搭載されたほどだ。だが「ウィンドウを探すのを容易にする」ことよりも、もっと効率がよいのは「ウィンドウを探さなくてもすむようにする」ことだ。要するに「操作する人が何も考えなくても、すぐに目的のウィンドウを操作できる」ようにすれば最高だ。「Kaciy Window Operation」は、アプリケーションウィンドウごとに表示位置やサイズを固定できる、この「探さなくてもよい」を実現するソフトだ。
たしかに、前回起動した位置やサイズを覚えていてくれるアプリケーションもあるが、とはいえそれも完璧ではないし、いったんウィンドウの位置やサイズを変更して終了してしまうと、次回からはその位置が覚えられてしまう。どんな場合でも「常にこの位置にこのサイズで表示」という機能は普通のアプリケーションには存在しない。これを補助してくれるのが「Kaciy Window Operation」だ。
いつでも好きなサイズで好きな位置にウィンドウを移動できるのがマルチウィンドウシステムのメリットのひとつだが、どんな環境、どんなアプリケーションでもそれが成り立つとは限らない。例えば「アイコンをドラッグ&ドロップすることで動作する」ようなアプリケーションは、常に同じ位置にあってこそ便利なもの。特にそうしたアプリケーションを使っている人は、ぜひ試してみることをお勧めする。
(天野 司)