パソコンにはさまざまな部品が使われ、それらを制御するためにそれぞれのデバイスドライバーが必要。そして、そのデバイスドライバーも処理速度や安定性の向上、不具合への対処といった目的で時折バージョンアップされる。パソコンが発売されてからしばらく経過してアップデートされることもあるので、当然、バージョンアップした方がよいのだが、ユーザとしては「どんな部品に、どのメーカーのどのパーツが使われているのか」を調べるのは大変だし、実際にアップデータを入手してインストールするのにはさらに時間がかかる。「Driver Booster PRO」は、そんな面倒な作業をまとめて引き受けてくれるソフトだ。新バージョン「3」ではWindows 10に完全対応したほか、ドライバーをスキャンする時間の短縮や、更新されるドライバーをバックアップする際の安全性の向上、すでに使われていないドライバーのアンインストール機能の最適化なども行われ、より使いやすくなった。
スキャン結果のリストにはインクリメンタルサーチ対応の検索機能が追加され、ドライバー名の一部を入力するだけで、目的のドライバーを抽出できる。「特定のドライバーだけのアップデートやバージョンの確認だけをしたい」といったときにも役立ちそうだ。
有償の「PRO」版以外に、無料で利用できる「Free」版も提供されているが、機能の比較一覧を見ると、かなりの差がある。「PRO」版ではより多くのデバイスに対応するのに加え、更新の基礎データとなるドライバーデータベースの更新も優先的に行われる。またアプリケーション自身が自動的にアップデートされるので、常に最新の情報・環境でドライバーを更新できるようになっている。
そのほかにも、パソコンのアイドルタイムを利用したドライバーのダウンロード、バックアップ・復元、テクニカルサポートなどが「Free」版にはない「PRO」版の機能となるが、やはり特に重要なのがバックアップと復元だろう。
仮にアップデートしたドライバーに不具合があった場合(アップデート直後、ただちにわかるようなトラブルでなくても、あとから脆弱性が判明することもあり得る)でも、簡単に以前のドライバーへ戻せるし、予期せぬトラブルに備え、前もってドライバーをバックアップしておくこともできる。この機能だけをとっても、「PRO」版を選ぶ価値はある。
(福住 護)