ソフトを開発した動機、背景
「BLINDFOLDER PREMIUM」は、データの暗号化および隠し機能がある既存の「BLINDFOLDER LITE」の基本機能に、マイナンバー制度に完全対応できる機能を追加したアップグレードバージョンです。既存機能である重要ファイルの隔離保存管理(暗号化保存)のほかに、ファイル使用関連のログ記録、データの完全削除の二つの機能が必要となり、「PREMIUM」バージョンで追加されました。使用ファイルのログ機能は、ファイルの移動やコピー、削除などの記録を残すことで、該当ファイルの使用目的の把握が容易になり、ファイル管理の効率性アップとファイル流出防止効果とを期待できます。
暗号化保存ファイルの完全削除機能は、完全削除の必要な重要データがあらゆる復元ソフトでも復元できないように、復旧不可能な機能として開発しました。アメリカ国防省の「DoD 5220.22-M」アルゴリズムを応用・補強して、暗号化状態で完全削除する方式を開発し、実行速度面からもアメリカ国防省のアルゴリズムの約10倍の削除処理速度を誇ります。
開発中に苦労した点
Windowsの各バージョンに合わせてログ記録を残す作業にかなり時間がかかりました。Windows 10はもちろん、8.1/8.0でエラーを起こさせずに動作できるよう、徹底的なテストを通じて各バージョンに合った動作でソースコードを変更しました。また、アメリカ国防省の「DoD 5220.22-M」アルゴリズムを応用・補強する作業では、高い処理速度と完全削除の両方の開発が必要でした。
テストの結果、削除の処理速度は上がり、完全削除機能で削除されたデータは、現在、知られているすべての復元ソフトでも復旧できませんでした。しかし、今後の復元ソフトの進化に備え、“暗号化状態”で完全変換して削除アルゴリズムを通過するように処理し、もし復旧されても“原本”は探せないように対応しました。
ユーザにお勧めの使い方
お勧めの使い方は、
- 生成する「セーフティドライブ」は、使う目的別に区分して使用・管理する(例えば、Rドライブはアプリケーション用、Sドライブはファイル送信用、Tドライブはマイナンバーなどの重要データ(のちに完全削除が必要なデータ)用など)
- 重要情報を保存した「セーフティドライブ」は常にアンマウント状態で保存し、必要なときにのみマウントして使用する
- 重要なデータが保存されている「RSTファイル」を削除する際には、保存先で削除せずに必ず“完全削除”機能から削除する(ただし、一度完全削除されたデータは復元が不可能なのでご注意ください)
などです。
((株)ZOIN)