激しく土煙を巻き上げながら疾駆してゆく、迫力のラリー走行を楽しめる3Dカーレースゲーム。10個のリプレイデータにはあらかじめサンプルデータが保存され、それを見て走り方の参考にしたり、腕に自信のある人はそれらのデータを相手に併走したりして、レースを楽しむことができる。ただし──プレイしてみればすぐにわかることだが──慣れないうちはまともに走ることもできない。タイヤが砂を噛んで滑る、滑る。大きなハンドル操作は禁物だ。たちまちスピンしてしまう。サンプルデータとのレースなんてとんでもない。スピンとコースアウトの連発で、筆者は最初のうち、99秒以内でのゴールすらできなかった。それがなんとかなったら、今度は80秒のコースレコードへの挑戦が待ち構えている。これがちょうどよい挑戦目標となった。
とにかく滑りまくる車をコントロールしてのドリフト走行がまともにできるようにならない限り、サンプルのリプレイデータとのレースなど、夢のまた夢。とはいうものの、たとえ建物に激突しても、観客の中に突っ込んでも、勢いあまって崖から落っこちても、クラッシュすることはないので、安心してチャレンジできる。
プレイすればするだけ上達してゆく手応えが感じられ、とても楽しくプレイすることができた。腕に自信のあるプレイヤーは、ブレーキングドリフト、パワースライド、スカンジナビアンフリックなど、さまざまなテクニックを駆使してベストタイムを目指していただきたい。
(秋山 俊)