雑多に開いているウィンドウをきれいに整列させたり、任意のウィンドウを最前面に移動させたりできる便利なソフト。ただし、エクスプローラのようなWindowsシステムに関連するもの、タイトルバーにキャプションが表示されないもの、ウィンドウサイズが固定されているものなどは並べ替えの対象とならないようなので気をつけよう。並べ替えの方法としては、すべてのウィンドウを対象とできるのはもちろん、リストから任意に選択したものだけを対象としたり、常に対象から除外するものを指定できたりといった細かい配慮が目立つ。今回試用した範囲では、アクセサリの「電卓(Windows 7版)」が並べ替え対象に含まれていた場合、ウィンドウサイズが変わって大部分が空白の間抜けな姿になってしまうので、これは除外しておいた方がよさそうだ(表示モードを関数電卓やプログラム電卓などに切り替えると正常な表示に戻る)。
垂直や水平にタイリングで整列する場合、ウィンドウサイズは当然、画面の高さまたは幅と、並べ替え対象となるウィンドウの数によって決まる。カスケード表示の場合は、特殊なものを除いてすべてのウィンドウサイズが統一されるわけだが、好みのウィンドウサイズに調整して作業している場合(例えば、いま、この原稿を執筆しているテキストエディタなど)、それも統一されてしまうので、これも除外しておいた方がよい。
たくさんのウィンドウを切り替えながら作業するのに便利だが、(カスケードでの復帰とは別に)一時的に最小化しておいたウィンドウをまとめて元の状態に復元したり、ウィンドウごとにサイズや位置を記憶できたりすると、さらに便利になるのではないかと感じた。
(福住 護)