しかし、機能が多いことは逆に、慣れていないユーザには「どの機能を選べばよいのかわかりづらい」という問題ももたらす。あまりに多機能すぎて、もてあますことになってしまう。「HD革命/Backup Next」も、もしかすると前バージョンではそうした側面もあったのかもしれない。

今回の「Ver.2」には新機能「タイムスライスバックアップ」が追加された。バックアップにおいて必要最低限、指定しなければならないパラメータ──バックアップ元とバックアップ先──に加え、「いつ」バックアップをするかという設定さえ行えば、あとはソフトがすべて自動でバックアップしてくれる。

例えば、通常のバックアップでは、バックアップの種類を「フル」「差分」「増分」から選択できる。それぞれ復元のしやすさやバックアップに必要なディスク容量などに違いがあり、どれを選ぶべきかはある程度の知識が必要だ。しかし、タイムスライスバックアップではバックアップ種類の選択肢はなく（増分で実行される）、くわしい知識がなくても、本当に簡単にバックアップができるようになっている。

一方で、知識と動機があれば、複雑なバックアップにも余裕で対応してくれる。パソコンを使用する限り、バックアップは避けては通れない作業だ。高度なオプションを使えるだけでなく、知識のない人でも簡単に使えるようになったのはやはり大きい。