複雑なレタッチというよりは、より基本的な加工を手軽に行えるソフト。なかでもバッチ機能を使った一括処理が特徴で、範囲指定が必要となるクロップ(切り抜き)以外のすべての加工を行える。バッチ設定のウィザードでは、明るさやコントラスト、HSLの補正はスライダーによる数値指定のみで、「まず、露出の基準となるような画像を一点選んで効果を確認した上で一括処理を行う」といった使い方になるだろう。必要であれば、詳細な調整は別のレタッチソフトで行うと割り切り、リサイズや回転・反転などを行うなら、「Free Picture Resizer」一本でも十分だ。
「Resizer」を名乗るだけあって便利なのが、数多くのプリセットが用意されていること。メールやメッセンジャー用では大中小といった大まかなサイズ選択だけで利用できる。メッセンジャー用にはアイコンや背景用の設定もある。Web用やバナー用でも代表的なサイズが数種類用意され、簡単に指定することが可能。アスペクト比を維持するオプションをONにした場合は、横方向を基準にリサイズが行われるようだ。pixel値でのカスタム設定も可能だが、好みの設定をプリセットに追加できれば、さらに使いやすくなるだろう。
(福住 護)