ソフトを開発しようと思った動機、背景
畳にして10帖にも満たない狭い空間でデザイン系の事務所などをやっておりますと、パソコンやコピー機、大判プリンタなど、いわゆるOA機器にその多くが占有され、「紙媒体」としての資料やカタログを置くスペースなどほとんど取れません。そのため、多くのものを「電子媒体」としてインターネット経由で入手する必要に迫られます。新しい分野のものを入手するには検索するしか手がありませんが、そのたびにWebブラウザを開いて検索サイトにアクセスして……という手順が日ごろから面倒くさいものに感じていました。- 「エディタやワープロに入力した語句を使って、そのまま検索することはできないものか?」
その発想から、本ソフトの原型が生まれました。今から6年ほど前のことになります。当時はクリップボードにコピーした語句を検索する機能しか持たせていませんでしたが、「Visual Studio Community 2013」の公開を機に大幅な改変を行い、「アプリケーションの起動機能」をあわせ持つソフトに生まれ変わらせました。それが「Smart Fondue(スマート・フォンデュ)」です。開発中に苦労した点
ソフトウェアを開発する際に最も苦労する点は、いつものことですが「想定外なことを想定する」のひと言に尽きます。インターネットがここまで普及している今日、技術的なことの多くはそれこそ「検索」すればどうにかなるものです。また、作成者の想定した手順や操作に起因した不具合に対処することもさほど難しくはありません。しかしながら、作成者の想定にない手順や操作によって生じる不具合というのは、それを見つけることさえ、実は容易ではありません。
- 「A」ボタンを押したあと、「B」ボタンを押す前に「E」ボタンをユーザさんがクリックしてしまったら? その対策はできている?
作成者ですから、操作方法は熟知しています。その頭の中を空っぽにして、第三者的な立場でソフトを操作してみる。可能な限り、想定外を想定する。それが一番苦労することですね。ユーザにお勧めする使い方
「Smart Fondue」はインターネット検索だけでなく、ほかのアプリケーションの力をお借りしたローカルな検索にも対応しています。お使いのパソコンに(有)サイトー企画さんの「秀丸エディタ」やEmurasoft, Inc.さんの「EmEditor」がインストールされていれば、
- 「例の件はどのファイルに書いたかな?」
なんてことも検索することができます。David Carpenter氏による「Everything」では、ファイルをすばやく検索することができます。「検索する」という行為は目的達成のための手段でしかありません。そこに時間をかけすぎて、手段が目的に変わってしまわないよう、「Smart Fondue」で有意義な検索ライフを送ってください。今後のバージョンアップ予定
「検索と起動のお手伝い」を主眼としたソフトウェアですので、新しい機能を追加する予定はいまのところありませんが、不具合等があれば対応したいと考えています。ご意見やご感想をお待ちしております。
(FlatWest Software)